大人の休日として「定宿」を持つ楽しみ 。リラックスするオフの過ごし方

大人の休日の過ごし方には、いろいろなものがあると思うのですが、私たち夫婦は、「On」と「Off」の2つに区分して楽しんでいます。

Onの休日は、冒険と挑戦です。

いろいろな経験をするために、新しい場所に行き、アクティブに動き回り、沢山の事を吸収します。

海外ならヨーロッパやアジアの初めての土地に行き、昼は観光と美術鑑賞、夜はサッカー観戦と目まぐるしく動き回ります。

国内なら、観光地巡りだけでなく、陶芸教室や体験コース、見学などでなるべく土地柄の未経験の挑戦をして来ます。食事も出来るだけ地の物を食べるようにしています。

こうした旅には失敗も付きもので、行きたい場所に辿り着かなかったり、不味い食事をする羽目になったりしますが、それが後に笑えるエピソードとして思い出されるものです。

若い時分は、こうしたチャレンジな旅に加えて、スキーやら乗馬やら、ヨットなどスポーツを含めて、こうしたアクティブな休日が主体でした。

 

Offの休日の過ごし方は、Onとは逆に、刺激が少なく落ち着いたものです。

出かけるにしても、馴染みの土地、慣れ親しんだ定番の旅が主体になります。そして、新たな刺激よりも、休息と解放を求めて、ひたすらリラックスを心がけます。

年齢と共にライフステージも上がり、リスクとプレッシャーの連続の日々という激務を、こうしたオフの休日で癒すことが重要になりました。

 

例えば海外で言えば、ハワイのワイキキのコンドミニアムに10日ほど泊り、毎日毎日飽きもせず、ヨガ、朝食、プール、ランチ、ビール、ディナーのルーチンを繰り返して過ごします。

なんにも考えないで、なるべくダラっとします。

そこでは家族との会話、友人との会話が、最高の贅沢というのが私たちのスタイルです。

 

OnとOffの休日は、「どちらか」というチョイスの話ではなく、「どちらも」というバランスの問題なのだと思います。

日常に余裕があれば、On主体でいいと思いますし、日常がストレスフルで癒しが必要な時期はOff主体に休日が過ごせればいいなぁと思います。それは各々のライフステージや、家族構成、仕事の状況で柔軟に選べばいい話です。

 

今回は、国内のOff旅に最適な「定宿」のオススメです。

 

今年の相方の誕生日に、定宿としている「界伊東」に2泊3日で行ってきました。

ここには20年以上通っているのですが、2連泊は初めてでした。

その分、実に、ゆっくりと過ごせました。最高に贅沢な時間の過ごし方でした。

さて、同じ宿に20年も通ったり、同じ宿に3日も居たりして飽きないのか?

というのが大方のみなさんの疑問だと思います。

 

これが飽きないのですよ(笑)。

 

なぜならOff旅で求める目的がリラックスなので、同じ場所、同じサービスであることはプラス要因だからです。

場所やサービスが変わってしまうと、またいちいちゼロから覚えなければならないので、あるべきサービスがそこにあるという、安定感が大事なのです。

 

ただし、「同じ場所、同じサービス」でも、顧客に「変わらない満足度」を与えるというのは、宿泊業にとっては、かなりハードルが高いと考えます。

私は、これこそが、「一流」と「二流」の差だと考えています。

 

毎回、同じ食事メニューでも満足していただく。

同じ温泉に入り、同じベッドで寝ても100%の満足感を与える。

20年の長きに渡って、それを達成するのは、大変なことです。

それは、「日々は改善しながら、本質は変えない」という、一流だけが持つ信念と、不断の努力に支えられているのです。

それが、星野リゾートのクオリティなのだと思います。

 

当初、バブルで経営破綻した有名温泉宿を事業継承する形で買収して、各地のリゾートにラインナップを増やした「星野リゾート・界ブランド」です。当時は二代目社長の革新的な手法に賛否がありました。

それでも、「日々は改善しながら、本質は変えない」という信念を示し、個別展開の温泉宿とは全く違う、一貫した経営方針で、同一のホスピタリティを全国で実現しました。そして、温泉地にありながら、昔ながらの温泉の慣習を換骨奪還して、現代化。利用者に寄り添ったリゾートライフを提供しています。

なにより、従業員のホスピタリティがレベル統一されていることが、素晴らしいと思います。

世界の一流ホテルマンと同レベルのプライドで、サービスが提供されているのは特筆すべきだと思います。

彼らは星野リゾートという全国に広がる「面の宿泊業」を作り上げたのです。

星野リゾートでは、和風旅館サービスと洋風のホテルサービスのリミックスしています。ベッド、応接セット、読書空間、間接照明など、いままでのひなびた温泉宿とは一線を画すオシャレな空間の提供を実現しました。

加えて12時チェックアウトで、一泊二日の旅程の満足感をはるかに向上しましたし、各地の個性を表すためにそのご当地らしさを体験する「ご当地楽」などを編み出すなど、創意工夫に満ちています。

ところで、私たちもいわゆる「界巡り」という名で呼ばれる、星野リゾートの全国の他の宿にもかなり行ってきて、各地の温泉や料理を体験して来たのですが、どうして、その中でも「界伊東」が、私たちの定宿になったかが、気になるところだと思います。

界伊東」が定宿になったポイントを整理してみました。

 

ポイント1 首都圏に近く、周囲に観光スポットが多い。

東京に住む私たちが、出かけるのにちょうどいい距離にあるのが大きなポイントです。

小田急ロマンスカーやJR踊り子号などのリゾート気分を高める列車で行くことができるのも高得点です。

これが新幹線利用だともっと身構えた大旅行になるし、通勤電車で行くのだとリゾート気分が出ません。

また、そのちょうどいい距離の行程に、たくさんの観光スポットがあるのが素晴らしいです。

定番の美術鑑賞も、MOA美術館、ポーラ美術館に始まり、たくさんの選択肢があります。

箱根、真鶴、小田原、伊豆半島と、いわゆる名門観光地のどこへでも半日で行くことが可能です。

 

今回も、初日は真鶴の「江の浦測候所」に行き美術鑑賞をして、二日目に河津桜を見て、三日目に小田原を回り、東京で買い物をしました。これが飛行機で行くような遠距離旅行では得られない便利さなのです。

ポイント2 プールがある

界伊東のスペシャルは、温水プールがある点です。

今回2月末ー3月初旬でしたが、暖かいプールで十分に泳げました。

このプールで、アクアウォーキングをしたり、膝のリハビリをしたり、軽く泳いだりするのは、ただ温泉に入るだけではない特別な満足感を与えてくれます。

特に温泉に夫婦で行くと別浴場になり寂しい思いをしますが、プールがあることで、ともに過ごす時間が長くなるのは、とてもありがたいことです。

ポイント3 料理が美味しい

そして、最大のポイントが、何度食べても「料理がおいしい」のです。

界伊東の季節ごとの名物料理は、一流レストランの定番メニューのように、定期的に食べたくなる料理です。

ここの特別食のアワビ、金目鯛、山海鍋などは、誕生日などの特別な一日を締めくくるにふさわしい豪華さです。

 

人生に「定宿」があると、心にひとつ拠り所ができたような気がします。

 

あそこにもう一度行きたいから仕事を頑張る。

仕事に疲れたから、あそこに戻る。

 

そんな人生の「休息所」のような存在が、「定宿」なのだと思います。

 

 

 


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