人生はDXできるか 「個別最適化された人生」へ 悠々自適DX

個別最適化された学び

 

前職が教育ICT改革をテーマに、ここ6年ほど、日本マイクロソフトで「全国の学校に11台の学習者用端末を導入する」という旗振りをしていました。

GIGAスクール構想」と呼ばれた、この政策を束ねる文科省の最終目標は「誰一人取り残さない、個別最適化された学び」です。

 

つまずき分析

 

全ての生徒にデバイスが供給され、クラウドにつながることで、教育コンテンツが日常的に活用され、そこに個人個人の学習履歴データが逐一入力されていく。それにより個々の学びが「見える化」され、学べた項目と学べていない項目が「つまずき分析」として解析可能になります。

つまずいた過程を最短で習得した別の学習者の学習コースなどから、AIがそれぞれ個々人に適した学びを設計し、それに取り組むことでさらに上積みされるデータを用いて、日々修正しながら、「誰一人取り残さない、個別最適化された学び」を提供するという、教育のDX施策です。

 

個別最適化された人生へ

 

今日ここで話したかったのは、このコンセプトが若年層に偏って活用されようとしていることです。
今回自分がチャレンジしている「人生100年時代の社会デザイン」という高齢の年代において、「個別最適化された人生」という提案がまったく見当たらないのが、逆に不思議です。

デバイスの供給とクライドへの接続、リモートワークの社会的容認、働き方改革、DX移行と諸条件は揃っているはずなのに、「個別最適化された人生」への応用が、取り残されていることに気づきました。

リンダ・グラットンの「LIFESHIFT」においては、就学→就職→引退の3ステージが終わり、人生100年という長寿社会において、多様なステージを経験する時代になったと宣言して久しいのに、我々にはその具体的な手法が与えられていないのです。

「人生はDXできる」はずです。

デジタルの力を利用して、個人個人が、自分のキャリアで培ってきたスキルと実績に基づいて、より幅広い選択肢から人生を、よりダイナミックにリデザインすることができれば、年齢で一律に規定される「定年という年齢差別」と戦うことができるかもしれないのです。

それこそが「個別最適化された人生」へのスタートラインだと思います。

 

悠々自適DXの可能性

 

昔の日本には「悠々自適」という素敵な言葉がありました。

「ご隠居」というあこがれライフもあったのです。

これから世界に遅れてFIREをすがるように取り組むよりも、日本らしい「悠々自適DX」や、「隠居生活DX」を開発したい。

人生100年時代という前代未聞の事態に悩む45歳以上の人々に、個別最適化された人生を届けたていきたい。これがゴキゲンLIFESHIFTのひとつの目標です。

 

GIGAスクール構想のことならこちら 
StuDX Style(スタディーエックス スタイル):文部科学省 (mext.go.jp)

前職 日本マイクロソフトの教育サイトもご紹介
マイクロソフトの提供する GIGA スクールパッケージ (microsoft.com)

 


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