夢のアーリーリタイアした理由 セカンドキャリアを最大に楽しむ 逆算型人生設計

逆算型人生設計 – あなたの人生の黄金期を最大限に

1号記事は、ちょっと真面目に「なぜ58歳で退職したか、アーリーリタイアをするために何を考えたのか」というお話をします。

 

ゴキゲンLifeshiftを主宰する私は2021年12月に58歳でアーリーリタイアを実現しました。その決断をするうえで考えていたのは「60歳から75歳までの人生の黄金期をいかにしたら最大に楽しむことができるか」でした。

 

セカンドキャリアの可能性を広げる

 

「今日が、人生の最期の日なら?」

人間はいつか死にます。若い人はそれが遠い先のように感じますし、老いてくればそれはとても近く感じます。でも、人の生死が、いつかなんて、誰にもわかりません。

アーリーリタイアを考え始めてから、「いつ死んでも後悔しないようにするにはどうしたらいいか」をよく考えました。その時に「サラリーマンとして、このまま一生働いて、ストレスで悩む生活を続けていたら、必ず人生を後悔するだろう」ということだけはハッキリわかりました。
では、どうすればその生活から抜け出せるのか? 

定年やセカンドキャリア、100年時代のライフシフトなどの様々な本を読んだうえで、自分なりに考え出した方法が「逆算型人生設計」でした。

逆算型人生設計とは?


「逆算型人生設計」とは、まず、人生の最期の日に、笑っている自分を想像します。そこから「そのためには、1日前にどう在るべきか?」を問い、1か月前を問い、1年前を問い、徐々にタイムスパンを伸ばして逆算しながら、「いま」の自分の在り方を見直す方法です。

 そう考えれば、最期に笑って死ぬためには、仕事以外に守るべきことがたくさん見えてきました。まず迫る定年のことを考えれば、死に際になって追い出される現在の仕事のことを考え続けている姿は想定できません。

逆に思い浮かべるのは、家族、友人や隣人、旅行、挑戦した思い出、お金以外のスキル、・・・などです。自分はこれらを今後の残された人生で、、もっと大事にしていかなければ、最後に笑って死ねないと思いました。

そして、自分の最後を見極めたことで、「正しく在り、ゼロまで使い切って、美しく粋に死ぬ」という自分の美学もできました。

 

逆算型人生設計として、人生を4つの段階に区分する

従来の人生観では、人々のライフステージは「学生期ー就業期ー定年後」の3段階に区分されます。リンダ・グラットンの「ライフシフト」では、人生100年時代になることで、この従来のきっちり区分された段階論が崩れ、生涯学習をしながら100歳までアップデートを続けなければならないと提唱しています。

通常では、人生のファーストキャリアを、最終学校の卒業(22歳頃)から定年(65歳頃)までとして、その後の人生をセカンドキャリアと呼んでいました。それを長寿化に合わせて、バージョンアップさせると、伸びたセカンドキャリには2つの段階が発生します。

健康な身体と健全な精神で自立して活発な活動ができる本来のセカンドキャリアの時期と、身体と精神の衰えにより誰かの支援を必要とするようになるサードキャリアの時期です。定年後でもまだ元気な働くことができる時期と、活動的には動けなくなる時期では、すべきことが違うという人生区分になるのです。人生100年時代を具体的に考えるとは、この2つのステージを設計するという作業になるのです。

「逆算型人生設計」ではライフステージを ①学生期 ②ファーストキャリア ③セカンドキャリア ④サードキャリアの4つに区分しました。

そして、このゴキゲンLifeshiftは、②ファーストキャリアの終了時期にいる人(45歳以上)を対象に、③セカンドキャリアと④サードキャリアについてを、一緒に考えていくブログだと説明できます。

 

健康寿命を最大化するライフシフト – 長く充実した人生へ

こうした考えを実現していくときの問題は「自分が、どこまで長生きするか?」です。いわゆる「長生きリスク」です。そこで自分の最期の日を何段階かに設定してみました。明日死ぬ場合、60歳で死ぬ場合、70歳で死ぬ場合、80歳で死ぬ場合、90歳で死ぬ場合を、それぞれ想定しました。

また自分の死期を考える中で、生命の寿命とは別の「健康寿命」という考え方があることを知りました。人生100年時代ともいいますが、日本人男性の平均寿命は81歳です。でも健康に活動的に過ごせる健康限界は大体75歳といわれます。これが健康寿命です。人生の充実感という観点で考えれば、死期よりも「健康死期・活動限界時期」の方が大事なコンセプトなのかもしれません。

健康寿命は、先ほど示した健康な身体と健全な精神で自立して活発な活動ができる時期と、身体と精神の衰えにより誰かの支援を必要とする時期のまさに境目に位置します。75歳だとするとアーリーリタイアを決断した58歳での残り健康寿命は16.5年です。しかしその現実は、変形性膝関節症のリハビリ中で、緑内障予備軍、不眠症・・・等、絶賛「老人化」中です。もしかしたら健康年齢は75歳までもたないかもしれません。こんな身体状況からも、健康で健全な状態で人生を楽しむ時間は有限であり、その期間はかなり短いと強く意識しました。

人生100年時代とはいえ、医学的には、健康に活動的に過ごせる限界があり、それ以降は、食べる気力も量も減るし、活動範囲も狭くなる。この健康寿命を考えれば、定年から75歳までの15年間が「人生の黄金期」となり、75歳以降の下り坂は「人生の黄昏期」と呼ぶべきです。

これらのことから「逆算型人生設計」を採用する私のゴキゲンLifeShiftの目的は、会社を辞めてから75歳までの約15年の「人生の黄金期」をいかに充実させるか、になりました。そして、それが笑って死ぬための最大要件なのだと気づきました。

 

アーリーリタイアに踏み切った理由


人生の黄金期を後悔しないための諸条件を出してみました。これらは健康で、旅行もでき、おいしいものも好きなだけ食べることができる時期という前提です。

 

・夫婦で世界中を旅行したい

・国内旅行は四季ごとにいきたい

・陶芸を30年は続けたい

・ハワイに1か月以上長期滞在したい

・サッカーW杯、ユーロ大会は現地で見たい

・一度は会社を経営してみたい

・本を出版したい

・好きな研究を一生続けたい

・お金の心配のない老後にしたい

・遺産を残さずゼロまで使い切って死にたい

 

と、人生の最期の日に、笑っている自分は、かなり欲張りでした。健康寿命が限られた中で、これらをしっかり体験しなければ笑って死ねないとしたら、迷っている時間はありませんでした。

 

これがアーリーリタイアに踏み切った理由です。

 

「75歳までの人生の黄金期を最大に楽しむため」には、この健康寿命の期間を最大化することが重要です。その人生の黄金期を最大限に楽しむことは「全人生の満足感」に直結します。

そしてファーストキャリアとセカンドキャリアのモードチェンジという人生で最も重要な変革を、勝手に他人に規定される「定年」という形ではなく、自分自身で決断したいと思いました。

アーリーリタイアして、人生の黄金期を他人に人生を左右されない自由意思で、思い切り楽しみたいと考えました。これが「ゴキゲンLIFESHIFT」を始めた理由です。

 

アーリーリタイアをした後に 大事になるコト

このWEBは、アーリーリタイアの仕方についてだけのレポートではありません。

アーリーリタイアをした後にどうやって「人生を充実させるか」の実験レポートでもあります。

実際にアーリーリタイアするとわかるのですが、ゴロゴロしたり遊ぼ呆けていれば、ゴキゲンで楽しいわけじゃないのです。アーリーリタイア本やブログの多くが、ファーストキャリアからの脱出の説明に終始して、アーリーリタイア後の人生を充実させる方法については「サイドFIRE」的な紹介にとどまり、詳細に示されません。ところが、実際にアーリーリタイアをしてみると、その後の生活スタイルや生活運用のほうが大事になります。特に「ヤリガイの喪失」が課題になります。

 

ヤリガイの喪失を防ぐ方法

アーリーリタイア後の生活は、ファーストキャリア時代に比べて、社会性が希薄になり、交友範囲も狭くなり、次第に孤独感が増します。特に自分みたいにポジティブで、アクティブな性格だと、じっとしていたり、遊びだけしていると、誰にも求められていないという寂寥感で鬱になります。

その時に気付くのです、人間が生きていくエネルギーは「人のために奉仕して、その人から感謝されることから生まれる」ということに。そういうヤリガイを感じる仕事を続けていくことが、「心の健康」につながるのです。これに比べれば、セカンドキャリアでは労働対価・報酬は優先順位が下がります。この論点では、アーリーリタイアをしているということは、まず投資の運用益や年金などにより、最低限の生活費の目処はついているはずというベースがあります。加えて、サイドFIREをするにしても、最低賃金を自分なりに設定し、それさえクリアしていれば金額は労働条件の中でも優先度合いが低くなります。

もちろん賃金についての不満が出る金額の仕事はしないほうが自分のためです。しかし実際には、それよりも職場の人間関係や通勤条件、拘束時間の方が気になります。そして、最重要が「ヤリガイ」です。せっかく金銭的にストレスのないアーリーリタイアを実現したので、稼ぐことよりも純粋に社会的に貢献したいと願いますし、何より人に感謝されたいという社会的な承認欲求が勝ります。このヤリガイ欲求を満たすことが、アーリーリタイア生活の心の健康に直結するのです。

 

そこで自分は、アーリーリタイア後の活動の方針として「ゴキゲン✖️ヤリガイの調和」、「75歳くらいまで持続可能な仕事」、「人生の満足度が高い領域」を見つけていくことを大事に考えました。

 

何度でもアップデートする人生 自分でデザインする

私は過去に「52歳で一部上場企業の事業部長職を捨てて、外資系IT企業に転職する」という無謀な転身しています。その経験から、一般常識に背いてでも、自分の立場や環境を変えることには「耐性」がありました。このリスクテイクが簡単にできない人は多いと思います。

実際にはアーリーリタイアのために貯蓄したので資産的には就労や起業などのリスクを負う必要はありません。でも、リスクの裏返しにあるチャレンジを重視しているのです。「75歳までの人生の黄金期を最大に楽しむ」ためには、自分のヤリガイのために「何度でもアップデートする人生」をデザインしていく必要があります。

なぜなら、雇用する企業側は60歳で年齢差別をして、できるはずの業務や責務を与えてくれなくなるからです。個人差なく、能力差なく、男女差なく、平等に「年齢差別」され、「定年」という美名のもとに冷徹に制度が実行されます。その先に「ゴキゲンとヤリガイ」を調和させることは自分にはできません。

本当に「75歳まで」という年齢目標を設定するのならば、自分自身でデザインして、自らの手で実行していかなければならないのです。まずは75歳まで持続的に働く、できれば75歳以降も継続して働き続ける。これを為せる方法を「発明」していくしかない。自分は、その挑戦を最大限に楽しもうと思います。これが私の「何度でもアップデートする人生」です。

そのレポートを継続的にしていいくことで「何度でもアップデートする人生」のリアルな流れを皆さんに実感してもらえたらいいな、と感じています。なぜなら、その姿は次世代の水先案内人になる予感があるからです。

激変する就業・転職の環境において、たぶん次世代の働き方は、「社歴より、プロジェクト歴の時代」になるでしょう。大変化の時代において、会社の寿命は我々の時代よりも急速に短命になります。会社の寿命よりも自分の人生が短い時代は終わり、企業の栄枯盛衰の荒波の中で短いスパンで自分のキャリアを積み重ねていく時代が来ます。その先には、会社の帰属意識よりも、どんなプロジェクトの、どの役割で、どうやって貢献したかを「プロジェクト歴」として評価する時代が来ると思っています。

そうした時代の到来において、「75歳でもヤリガイのあるプロジェクトへ参画する」という挑戦には、価値がある。それは同時に高齢化する日本社会に対してある程度の実験成果をもたらすことができると信じています。

 

「ゴキゲン✖️ヤリガイ」の4つの活動を紹介するブログ

現在、私が実践している活動は、ゴキゲンの軸とヤリガイの軸で区分された4つの領域で、それぞれ4つあります。

このブログでは、これから各エリアの活動報告をして参りますので、お楽しみに。

 

 

 

1. 「 持続可能なシニア起業」/ ライフワーク

 

ゴキゲン「大」+ヤリガイ「大」の領域に位置付けたのは「ライフワーク」です。ただリタイア後の取り組みは企業・所属組織の裏付けがない分、大きな投資はできません。そこそこのヤリガイにとどめるのが。大人の判断だと任じています。

そこで、75歳まで持続可能な社会貢献をするために「シニア起業」に挑戦しようと考えました。人生で一度も自分の会社を持たないで終わるのか、事業を始めるかは、人生の大きなテーマでした。その夢を小さくても叶えようとしました。

はじめての起業は成功確率よりも失敗する確率が高いです。しかし失敗からは「学び」を得ることができます。学び続ければ、成功に一歩ずつ近づくわけです。そうして何度も何度も失敗し、何度も何度も挑戦することがライフワークだと考えます。自分は「家族の記念日を笑顔の美記憶にする」という志を立てて、グランアニバーサリー:DishApp合同会社を設立しました。

 

その様子は「シニア起業」のタグをつけてブログでレポートします。

シニア起業 – ゴキゲンLifeShift (gokigenlifeshift.com)

 

2.「ご近所社会貢献」/ コモンワーク

 

ゴキゲン「小」+ヤリガイ「大」の領域は「コモンワーク」と名付けました。人生を豊かにするのは、いかに「社会に貢献したか」だと思っています。自分が属する社会が直面している「前代未聞の課題の解決」に挑戦する、それこそが、人生を充実させる活動です。

これまでは企業の信用を活用して「グローバル人材育成」、「教育ICT化」などで大きな社会貢献をしてきましたが、今後は後ろ盾がないところで、より身近な範囲、より身近な手触りを求めます。ご近所を中心として「自転車で15分の距離にある社会課題の解決」を考えていくことにしました。これを自分では「ご隠居活動」とあだ名してます。

 

その様子は「持続可能な社会貢献」のタグをつけてブログでレポートします。

持続可能な社会貢献 – ゴキゲンLifeShift (gokigenlifeshift.com)

 

3.「 クリエイティブな人生を送る 」/ コンフォートワーク

ゴキゲン「大」+ヤリガイ「小」の領域は、個人的な領域なのでゴキゲンを重視した「コンフォートワーク」と名付けました。

残りの人生は、趣味や教養を心から楽しみ、クリエイティブに熱中出来ることに集中したいです。そして時間に余裕ができたらやりたいと思っていたことを、優先順位をつけてひとつづつ実行していきたいと思います。

目指すのは、現代の粋人である山下達郎さんと村上春樹さんです。この先輩方は、我が道をひたすら歩みながら、リラックスして生きていて、カッコいいシニアの見本です。求める道は違えども、そのスタイルは憧れです。

 

その様子は「クリエイティブライフ」のタグをつけてブログでレポートします。

クリエイティブライフ – ゴキゲンLifeShift (gokigenlifeshift.com)

 

4.「他人に人生を左右させない 経済的自立 」/ マストワーク

ゴキゲン「小」+ヤリガイ「小」の領域は、このアーリーリタイア後の人生をしっかりと守り抜くための活動領域です。

それを他人に人生を左右させないための「マストワーク」と命名しました。主には資産防衛のための経済的自立の作業です。

特に引退後、インフレ率が向上したり、戦争や災害などが多発しています。想定していた資産運用計画では対応できない場合があると思います。そうした嵐に対しても、余裕をもって対処していきたいと思います。

 

その様子は「経済的自立FIRE」のタグをつけてブログでレポートします。

経済的自立 FIRE – ゴキゲンLifeShift (gokigenlifeshift.com)

 

セカンドキャリアは併業 副業を前提に動く 

自分でも今回の退職は、行く先をなにも決めてないだけに不安がありました。

でも、人生にはこういう「ふらっ、とした時期」が大事な気がしています。リンダ・グラットンはこれをエクスプローラーの「るつぼ体験」と言っています。自分のコンフォートゾーンの外側に積極的に触れて、化学変化を強制的に起こすのです。「変化は味方」です。

この自由を謳歌しつつ、その裏付けに「経済的な自立」を図らなければなりません。自分の人生は自分で決める。人生のオールを他人には渡さない。

たぶん、今までのような収入は得られないと思います。これからは、副業大歓迎で、パラレルワークのスタイルになるでしょう。

実際には3つ、4つと並立する低収入のプロジェクトをマネージする形になると思います。

その併業のあり方、プロジェクトベース・ワーキングの実態も、次世代の水先案内の役の立てるのではないか、と予感しています。

 

まぁ、こんな感じで、自分を使ったある種の社会実験を考えています。

だからまずこの場で、ゴキゲンLIFESHIFTの日常をレポートしていこうと考えました。

 

気になる方、応援いただける方、話ししてみたい方は、ぜひ一度お話ししましょう!

 


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