北京五輪、面白いですね。毎日、毎日、ドラマがありますね。

これもコロナに負けずに開催を決定してくれたからで、東京五輪と同じく、政府およびオリンピック大会関係者、医療機関、ボランティア、その他大勢の関係者の皆さんの努力のおかげだと思います。ありがとうございます。

さて、私の冬のスポーツ観戦は、長年カーリング一辺倒なので、北京五輪もカーリング主体で観戦計画を立てています。カーリングはまだ日本代表が出る試合が先なのですが、いまは決戦に備え、予習をしています。

それが、日本カーリング協会が毎日Youtubeで番組配信を始めた「カーリング沼」です。

カーリング沼 – YouTube

 この取り組みがゴキゲンなのは、日本カーリング 協会の呼びかけに応じて、バリバリの現役選手たちが続々と登場するところです。

それこそ、女子の日本代表・フォルテウスの近江谷、船山、小野寺選手や、男子の両角、阿部など日本代表クラスの選手が、毎晩、番組出演し、現役ならではの視点で、熱く率直にコメントしています。伝説の本橋マリリンが登場したり、元中電の市川選手とフォルテウスの吉村選手がビューティー対談したり、NHKのテレビ観戦では決して見れない、聞けない番組が続けられています。

話の内容は、かなり深くて、最新のカーリング戦術について学べたり、カーリング娘以前の歴史的な流れとかも出てきて、ファンにはたまらない内容です。

お金はかかっていないので、素人づくりのゆるーく、和気あいあいとした感覚で、逆にそこが見やすいのですが、裏側にマイナースポーツを日本に定着させようと頑張る意気込みが感じられて、本気で応援したくなります。

番組の生配信視聴者が1000人越えるとみんなで大騒ぎしちゃう感じとかが、とてもかわいいかったりするのです。

 

特にカーリングは、オリンピックの度にブームにはなるけど、積年の課題があり、日本にまだ定着できない現実があります。なにしろ専用コートが少なく、カーリングを経験するにも地元にコートがある人以外は難しいのです。

正直、私も、カーリングをやりたくて長年夢見てるのに、実際は渋谷の東急の屋上にあった「なんちゃってカーリング」しかやったことがないという寂しさです。

証拠写真

 

またカーリングならではの課題として、世界的には「選手寿命が長い」というポイントがあります。

年齢が高く経験が豊富な選手が世界の第一線で活躍できるのが特徴なのですが、ほかの日本のスポーツ界で40－50代で現役というモデルがないという独特の問題があります。

これに女性のライフステージを重ねると、結婚・出産後の復帰モデルも必要になります。

長期的な自立経営が必要で、いわゆるメセナ的な5－10年程度の企業協賛の形式では限界が出てしまうのです。

この問題が故に、本橋さんが自力で起業してロコソラーレをつくったり、今回、北海道銀行とたもとを分かってフォルテウスが独立していくなどの動きにつながっていきます。

 

これに加えて、他の多くのマイナースポーツと同じように、選手の層の薄さ、収入保障・待遇改善、プロ化など問題を抱えています。

今回の日本カーリング協会のSNS活用が素敵なのは、こうした課題が全員に共有されていることがはっきり分かったことです。

こうしたそのスポーツが持つ課題を、協会の一部の人間が考えるのではなく、選手レベルで悶々と悩むのでもなく、協会に所属するすべてのメンバーが同じく解決のために話し合って、努力している方向性が、番組の中でオープンにされているのが、とても良いと思うのです。

 

こうしたオープンな環境があれば、われわれファンは、素直に協会全体を応援したくなります。

個別の選手やチームより、協会を先に健全化して、その配分をチームに分配してもらえるという確約があれば、その道筋を明確にしめすことができれば、それを支えたいというファンは行動を起こせます。

例えば、協会ファンドのような形を立ちあげれば、ファンはそれぞれの金額で寄付したりすることで、応援することができると思います。

 

Youtubeのこの番組は、カーリング事態が持つ解決すべき「課題の共有」という意味で、協会＋選手＋ファンの接着剤のような発展していく予感をさせるので、素晴らしく真摯な取り組みだと感じています。

いままで、Youtubeでハマった番組がないのですが、こうした番組があるならば、TVよりも優先して視聴するようになるかもしれないです。

 

まず、北京五輪で、がんばれ日本カーリング協会！　そして、がんばれロコソラーレ！

ここで、もう一段、世間の注目をカーリングに集めましょう。

 

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