【体験談】落とし穴法人口座ができない!

過去、このブログではシニア起業の創業までの道程を克明にレポートしてきました。

11月に合同会社を立ち上げて、現在、WEBを絶賛開発中なのですが、そのほかにも税理士法人、弁護士、弁理士との協議、note.などのSNS対策をしていたり、すべてが新しい体験ばかりで戸惑うことばかりです。

そのなかで、今回は最大の関門になった「銀行」との交渉の件をレポートします。

 

融資無しでも「法人口座」の開設は難易度が高かった

 

さて、今月の最大の難問が、「法人口座」の開設でした。

この件、融資が絡んでいればかなりレベルが高いだろうと思ってましたが、自分はアーリーリタイアで貯めた自己資金で開業するので、準備万端で問題ないとたかをくくっていました。

ところが、ふたを開けると、これが意外に大問題で、1か月近く方々を走りまわされました。

周りのシニア起業、アーリーリタイア後の開業、スタートアップ起業を検討されている方々が、このブログを読んでくれているので、あらましを残しておきます。今後の参考になることを祈ります。

 

法人口座はマストなのか?

事業を営むにあたって、法人口座は欠かせないです。ちなみに、今後 Freee会計や弥生会計などで会計処理をするにあたっても、法人口座がないと、手続きが進みません。

 

法人口座を持つメリット

  • 事業の経費の管理が簡単にできる。会計ソフトと連携できる。
  • 取引先からの信頼度が上がる
  • 事業に関わる融資などの審査に通りやすくなる
  • 法人名義のクレジットカードを作れる

 

法人口座をどこで開くべきか?

 

どこで法人口座を開くべきか? もっと現実的に考えるならば「資本力のない中小企業はどこでなら法人口座を開けるのか?」という点で、ネットなどをあちこち調べると、大別して3つの選択肢があります。

 

1.大手銀行

2.地元の信用金庫

3.ネット銀行

 

とはいえ、3つの選択肢のなかで大手銀行は「通常、中小企業に対してはケアをしない」として有名で、法人口座の開設難易度は高いと言われます。後に融資相談を考える場合、地元の信用金庫というのが、通常のオススメコースと言われました。

 

地元の信用金庫の感触は、良かったのに・・・

実は、この件、かなり前から地元の信用金庫で会社の口座をつくる可能性を考え、アーリーリタイア用の資金の一部を個人口座に預け、長期にわたる信用を付けておこうと実施していました。

この部分、正直言うと、利子もつくわけではない信用金庫に預けるのは、こうした背景がなければ実行していなかったのです。

満を持して地元の信用金庫の窓口で「個人口座で長年お世話になっている者ですが、この度、独立して合同会社をつくったので、法人口座の開設をお願いしたい」と言いました。

会社概要を説明して、代表の経歴を証明すると、窓口の反応はすこぶるよく、幸先いいなと、感じてました。

その後、提出書類を揃え、事業所訪問という段取りになりました。

提出書類

・事業計画書

・損益計算書

・登記事項証明書(履歴事項全部証明書)

・定款

・代表者の本人確認書類

・法人設立届出書

・主たる事務所の賃貸契約書

・取引先との事業を証明する資料(請求書等)

 

こちらはネットビジネスなので、「主たる事務所は自宅」ということになります。

そこで、自宅を片付け、郵便局に先回りして住居登録し、郵便受けに会社の表札を出し、スモールスタートアップだとしても、それなりにカッコをつけて向かい入れました。

自宅訪問では、事業スキームや創業の意図、成長戦略などをヒアリングされたので、丁寧にご説明しました。

「陶器に関わる仕事」なんで、自作のコーヒーカップでお出しして、コーヒーまで、かなりいい豆でお出ししたりして、盛り上がりました。

 

その時は、若い外訪担当の副支店長から、DishApp合同会社の将来性に期待を表明いただき、かなりいい感触でした。

 

地元の信用金庫は、実質「地元の商店・工場」だけの銀行だった

ところが、1週間後に窓口に呼ばれて告げられた判定は「支店の総合判断で、法人口座の開設はお断りさせていただきます」と拒絶されました。

これ以上の理由は、どうやっても聞きだすことができず。けんもほろろという印象で、訪問時のウェルカムの印象からは程遠い冷たい待遇です。どうも、支店長レベルで反対された模様でした。

そう考えれば、訪問時にも違和感のある点は複数ありました。

・自宅で創業することに対する疑惑

・取引金額が、3年で数千万単位になる急成長企業の経験は支店にない

・将来的に移転する可能性がないかどうかを細かく確認

類推するに、東京都下の武蔵野エリアの地元信金では、スタートアップ企業の支援経験はなく、ほとんどが地元の小さな商店・工場などのリアルビジネスを相手にした「手堅い(??)」取引で、成長もなければ冒険もないという安定志向なのだと思います。

スタートアップ、ネットビジネス、マネタイズ、マッチングビジネスなどの単語など聞いたことがないのです。「怪しい」と色眼鏡で見られたのでしょう。

そうなると自分の支店長時代に面倒な問題を抱え込む必要はなく、冒険するくらいなら断ってしまおうという「小物」の判断なのでしょう。

 

こういう巡りあわせでは粘っても無駄なので、ここで交渉を打ち切りました。

もちろん、すぐに個人口座の取引も引き上げるつもりです。こんな了見の銀行には、1円も預ける価値ないですから。

 

「〇〇信用金庫」さん、本当にそれでいいんですかね?

正直、信用金庫などが時代の波に取り残されるのは、自分たちの行動の必然のような気がします。

 

裏にある金融庁の口座開設引き締め通達

 

融資の話がなければ口座開設は楽勝と考えていたので、かなり意外なつまづきでした。

そこでこの件、真剣に調べ始めました。

どうも、裏にあるのは、金融庁から「口座開設引き締め通達」が各金融機関に出ているようなのです。

 

ニュースで流れてくる、「振込詐欺などの違法架空口座」の問題が、根源のようで、こうした不良取引を元から断とうして、「新規の法人口座についてはより強い審査」を求める旨の通達が出ているようです。

 

待て!スタートアップ支援も国の方針でしょう 経産省さん!

でも、違法架空口座が問題があるとしても、岸田首相が方針演説で表明したように「スタートアップ企業の支援」も、大事な国策でしょう。

マイクロソフト時代関わりのあった官僚の方が、中小企業支援やスタートアップ支援に移動していたりして、経産省も、スタートアップ支援を宣言しているはずです。

彼らは、この金融庁の新規口座引き締め方針が、スタートアップを苦しめている事実を自覚しているのでしょうか?

 

本質はスタートアップ企業の「健全性」をいかに確認し、いかに担保するか

 

まぁ、こういう場合、勝手に「口座開設引き締めをやめてほしい!」とか、「自分の口座だけ何とかしろ!」みたいな子供の論理を遠くから叫んでみても実行力を持たないのは、大人の智慧で何度も経験しています。そこで自分なりの方策提案を考えました。

ことの本質はスタートアップ企業の「健全性」をいかに確認し、いかに担保するかなのです。

私はこれに最適な団体を知ってます。

この1年、創業のためにさんざんお世話になった「東京創業ステーション」さんです。

ここは、東京都中小企業振興公社が主体になって、ワンストップで開業支援するために作られた場所です。

そして、かなり厳しい指導の下で、開業のコンサルをして、「修了書」を発行して、その証明で「東京都の創業支援助成金」の条件を満たすことになっています。他にも、各自治体にもこうした「開業研修と証明発行」の組織があります。

これらの団体の終了判定に、各金融機関がしている「健全性」の確認事項を入れてしまえばいいのです。

なぜなら、これらの施設にはすでに金融機関が連携しているからです。この連携を発展させて、優先的に法人口座と融資相談にさらに強力に結び付ければいいだけなのです。

この部分がプッツりと切れているから、今回のような修了書を出しても、法人口座が認められないというお粗末な結果になるのです。

 

提案:自治体の「創業研修修了証明」と口座開設連動を金融庁ー経産省ー中小企業庁が打ち出すべき

 

これらの支援団体の「修了証明」があれば、銀行は口座開設を支援するという一括施策を、政府ー金融庁ー経産省ー中小企業庁が打ち出すべきだと思います。

実際に、このプランを東京都側に提示したのですが、国の判断に自治体側から意見するのはかなり難しいらしく、色よい相談にはなりませんでした。

 

この国は、本気でスタートアップを応援する気があるのか!

実体験から、こうして悩むことが大事だと思います。そして、問題を忘れずに、きちんと発信していくことも大事だと考えて、この記事を書いています。

スタートアップにとって、起業は初めての経験ばかりで、経験者も少ないためほかに頼る人も少なく、わずかな人材で、汲汲としながら頑張っています。

将来性がない、実効性が証明できないと、否定的に言ってくる審査者たちの冷たい言葉に、その都度心を痛めています。

「スタートアップ支援」という美辞麗句を並べるのではなく、こういう具体的なステップの一つ一つを解決していきましょう。

 

今回は「融資」の話をしてないのです。これが「融資」を借り受ける段階になったら、すべき具体的な支援はもっと、もっとたくさんあるはずです。

国の未来をつくるのは、スタートアップを実施してくれる起業家です。具体的にサポートを積み上げてください。

 

結局、ネット銀行で口座ができました

自分の場合、この後、税理士法人のつてをたどって大手銀行に開設をお願いするも、ネット開設エリアでなかったために知り合いの担当外になったり、依頼したネット銀行から数回の資料補足を求められるなど艱難辛苦して、やっととあるネット銀行で法人口座を開設できました。

 

口座を開設できてしまうと、こうした苦労した難問も、忘れがちになって、後進のために言うべき論点も忘れてしまうので、メモの代わりにまとめてみました。

 

今後も「#シニア起業」でこうした起業にまつわるレポートを続けます。よろしくお願いいたします。

 

参考サイト

12銀行を徹底調査!おすすめの法人口座はどこ?手数料・口座開設のしやすさ等を比較 – Wise、 旧TransferWise

 


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