はじめに:公的年金だけでは不安な老後、「じぶん年金」で豊かな生活を
現代の日本において、老後の生活を公的年金だけで賄うのは非常に困難です。物価の上昇や医療費の増加、さらには長生きするリスクに対処するために、さらなる収入源を確保する必要があります。そこで登場するのが「じぶん年金」です。
「じぶん年金」とは、国が運営する公的年金とは別に、個人が自ら積み立てていく老後資金のことで、公的年金を補完する形で、自分自身で積み立てる資産です。具体的には、株や投資信託の配当、不動産投資による家賃収入等、定期的に収入を受け取る「仕組み」です。公的年金と上手に組み合わせることで、人生を全うする日まで将来の生活資金を準備することを指します。
「じぶん年金」を持つことによって経済基盤が安定し、お金に執着することのなく、長生きをしても、幸福で、豊かな老後を実現することができるのです。
公的年金を補完する「じぶん年金」
公的年金は基本的な生活費を賄うためのものですが、それだけではゴキゲンで幸福な人生を送るために、十分な資金を確保できない場合が多いのです。そこで、じぶん年金を通じて、追加の資産を築くことが求められます。
じぶん年金とは、毎月入金される公的年金と同じように、自分で組み上げる「自動受け取り資産」なのです。
なぜ「じぶん年金」が必要なのか?
- 物価上昇: 現在の状況からすると過去20年間のインフレ抑制が終焉し、年々インフレが高まる可能性が高いです。このままでは固定された公的年金の受給額は、インフレ率に必ずしも追いつかない可能性があります。物価が上昇すればするほど、実際に使える年金の価値は下がり、現在の金額では生活が苦しくなるかもしれません。
- 医療費の増加: また医療費もますます高額になることが予想されます。個人としても高齢化に伴い、医療費は年代と共に高額になります。万が一の病気やケガをした際に、十分な医療費を捻出できるよう、事前に準備しておくことが大切です。
- 支払の自動化:光熱費や住居費など毎月毎月の支払いに頭を悩ませるのはセカンドライフを憂鬱なものにします。最低限必要な生活費はすべて自動化して、支払いを済ませてしまう。経済的自由の第1歩はこの自動化にあります。
- やりたいことを実現するため: 老後には、旅行に行ったり、趣味を楽しんだり、ボランティア活動に参加したりと、やりたいことがたくさんあります。これらの活動には、生活人は別にある程度の余裕資金が必要になります。
「じぶん年金」のメリット
- 経済的な自由: 老後のお金に困らず、やりたいことを自由にできるようになります。
- 長生きリスクの解消:老後設計でいちばん悩ましいのが「何歳まで生きるか?」という答えのない疑問です。生涯自動受け取りを仕組化する「じぶん年金」を持つことは、この疑問に対する解答になります。
- リスク分散: 投資の基本原則の一つは、リスクを分散することです。公的年金だけに頼るのではなく、じぶん年金を組み合わせることで、複数の収入源を持つことができます。これにより、一つの投資が失敗しても他の投資が補填する可能性があり、安心して長期的な運用が可能になります。
ゴキゲンLifeshiftのために経済的不安を意識しない仕組みをつくる
「ゴキゲンLifeshift」とは、お金に振り回されることなく、心身ともに健康で、やりたいことを実現できる豊かな生活を送ることを目指すライフスタイルです。じぶん年金を育てることは、経済的な自由を手に入れるための第一歩です。人生は、お金だけがすべてではありません。お金に縛られず、心の豊かさも大切にしていくことが重要です。「真の経済的自由」を獲得するために最大限、知恵を働かせましょう。
「経済的に自由なセカンドライフ」の設計図
経済的自由を手に入れるためには、計画的な資産計画が必要です。まず、自分のライフプランを明確にし、必要な支出を見積もります。その上で、セカンドキャリアで必要最低限な生活費の支出を公的年金とじぶん年金でまかなう具体的な戦略を立てることが重要です。長期的な視点で投資を行うことで、安定した収入源を確保し、経済的な不安から解放されることができます。
お金の不安を生涯解消するための心構え
お金の不安を解消するためには、単に資産を積み立てるだけでなく、心理的な面でも準備が必要です。まずは、自分のライフスタイルや価値観に合った投資を選び、無理なく続けることが大切です。また、常にリスクを分散させることを意識し、一つの投資に固執しないようにしましょう。経済的な自由を手に入れるためには、柔軟な発想と冷静な判断力が求められます。
アーリーリタイアとDie with Zeroの矛盾を解決するために、じぶん年金を育てる
ゴキゲンLifeShiftが提唱している「アーリーリタイア」という概念と、「Die with Zero」という概念は、一見矛盾する考え方のように思えます。
アーリーリタイアは、早期に仕事を辞めて自由に生きることを目指すものであり資産を増やすことを目的にしているように見えます。
逆にDie with Zeroは、死ぬまでに全ての資産を使い果たすことを目指す、資産を減らすことを目的にする考え方です。
しかし、じぶん年金の考え方を組み合わせることで、この2つは融合させることができます。
「Die with Zero」の考え方
「Die with Zero」の理念は、死ぬ時に全ての資産を使い切ることを目指しています。この理念を実現するためには、支出と収入のバランスをしっかりと計画する必要があります。年間支出を把握し、公的年金とじぶん年金でそれをカバーできるように仕組みを整えた上で、残った資産を計画的に使い切ることが求められます。これにより、生涯を通じて経済的な不安を感じることなく、充実した生活を送ることができます。
生涯年金システム=公的年金とじぶん年金で、「生活費を永久に受け取れる仕組み」をつくる
公的年金とじぶん年金を組み合わせることで、永久に収入を得られる仕組みを作ることが可能です。例えば、高配当株を活用することで、安定した配当収入を得ることができます。また、NISAを利用することで、運用益を非課税で受け取ることができ、不動産投資では賃貸収入を得ることができます。これらを組み合わせて、安定した収入源を構築し、長期的な経済的安定を図ります。
「生涯じぶん年金システム」をつくった後は、残った資産を使い切る
じぶん年金を構築し、公的年金と合わせて生涯の生活費をカバーできる仕組みが整ったら、その次に、残った資産を計画的に使い切ることを考えます。
セカンドキャリアを充実させるための旅行や趣味、家族への贈与や寄付など、自分の価値観に基づいた使い方をすることで、資産を有意義に活用します。これにより、「Die with Zero」の理念を実現し、人生の最期まで充実した時間を過ごすことができます。
参考記事)FIRE理論を逆転するDie with Zero:【資産は使い切って死ぬ】理論で後悔しない人生設計
じぶん年金の原資を最後にゼロにするには
最後の最後、死の間際になった場合、じぶん年金の原資をどうするかだけは別に考えておきましょう。老後資金の計画をする上で、避けては通れないのが「死」という現実です。綿密な計画を立てたとして、死は突然やってきます。もしその時に財産が少なければ残された家族に経済的な負担をかけてしまいます。逆に多くの遺産を残すことになった場合、それが原因で家族の絆に傷が入る場合が多いという事実を事前に考えておきましょう。
「公的年金+じぶん年金の仕組化」をする上では、最後の最後、じぶん年金のために「金の卵を産み続ける原資」が残ることになります。この最終的な処理方法を明確にしておく必要があります。
- 遺言の作成: 自分の財産をどのように相続人に渡したいのか、遺言を作成しておくことで、相続トラブルを防ぐことができます。
- 生命保険: 万が一の場合に備えて、生命保険に加入しておくことも検討しましょう。
- 相続人との話し合い: 家族と相続について話し合い、お互いの気持ちを理解しておくことが大切です。
- 慈善団体への寄付: 好きな団体に寄付することで、社会貢献ができます。
逆を言えば、この最後の手続きだけを実行するなら、それまでは「お金にとらわれずない真の経済的自由」を満喫できるのです
- アーリーリタイア: じぶん年金を積み立てることで、早期に経済的な自由を手に入れ、好きなことをしながら生活を送ることができます。
- Die with Zero: じぶん年金から得られる生涯自動受りの資金を自分の生活や体験に使うことで、お金に縛られない生き方を実現できます。
- ゴキゲンLifeShift:じぶん年金を仕組化することでお金のことに執着することなく、ゴキゲンとヤリガイのバランスのとれた人生を全うすることが可能になります。
ステップ1 公的年金を知る
まず公的年金を知ろう / 自分の公的年金について調べる方法
じぶん年金をつくる方法を考え出す前に、自分自身の公的年金について詳しく知りましょう。公的年金は、老後の基本的な生活費を保障するための制度です。日本では、国民年金や厚生年金がその役割を担っており、一定の年齢に達した後に受給が始まります。ご自身の公的年金について知りたい場合、様々な方法で情報を収集することができます。
1. ねんきんネットの活用
- 日本年金機構の公式ウェブサイト: ねんきんネットは、日本年金機構が運営する、国民一人ひとりが自分の年金記録を閲覧できるサービスです。
- 確認できる情報:
- 加入期間
- 保険料納付状況
- 見込まれる年金額
- 年金に関する手続きなど
- 利用方法:
- マイナンバーカードとマイナポータルアカウントを利用してログイン
- ユーザIDを取得してログイン
- メリット:
- 最新の情報をいつでも確認できる
- 手続きがオンラインで完結できる
2. 年金事務所への相談
- 直接相談: 最寄りの年金事務所に足を運んで、担当者に直接質問することができます。
- 電話相談: 年金事務所の電話番号を調べて、電話で相談することも可能です。
- メリット:
- 専門家から直接アドバイスをもらえる
- 複雑な内容についても詳しく説明してもらえる
3. 市区町村の窓口への相談
- 住民票のある市区町村: 住民票のある市区町村の窓口でも、年金に関する相談ができます。
- メリット:
- 住民票の手続きなど、他の手続きと一緒に相談できる
4. 年金アドバイザーへの相談
- 専門家によるアドバイス: 年金アドバイザーは、年金制度に精通した専門家です。
- メリット:
- より詳細な相談が可能
- 自分に合った年金プランを提案してもらえる
5. インターネットでの情報収集
- 政府広報オンライン: 政府が運営するウェブサイトで、年金制度に関する情報が詳しく掲載されています。
- 民間金融機関のウェブサイト: 各金融機関のウェブサイトでも、年金に関する情報やシミュレーションツールが提供されている場合があります。
- 注意: インターネットの情報は、必ずしも正確とは限りませんので、複数の情報源で確認することが大切です。
調べる際に役立つ情報
- 基礎年金番号: 年金記録を確認する際に必要となる番号です。
- 保険料納付証明書: 過去に納めた保険料の証明書です。
- 源泉徴収票: 年収や支払った保険料などが記載された書類です。
- ねんきん定期便:
どの方法を選ぶかは、あなたの状況や相談したい内容によって異なります。
- 具体的な手続き方法を知りたい場合: 年金事務所や市区町村の窓口に相談するのがおすすめです。
- 自分の年金見込額を知りたい場合: ねんきんネットを利用するのが便利です。
- 複雑な年金問題について相談したい場合: 年金アドバイザーに相談するのが良いでしょう。
これらの情報を参考に、あなたに合った方法で公的年金について調べてみてください。
少なくとも50代から始めるべきリタイア準備
50代からリタイア準備を始めることは、早期リタイアを実現するための重要なステップです。この段階で、自分の年間支出を正確に把握し、多様な収入源を確保するための計画を立てましょう。例えば、投資や副業、年金受給開始のタイミングなど、様々な要素を組み合わせて最適なプランを作成します。これにより、経済的な自由を手に入れることができます。
長生きリスクへの対策
長生きは喜ばしいことですが、一方で、老後資金が不足してしまうリスクも考えられます。長生きリスクに対応するためには、以下の対策が考えられます。
- 収入源の多角化: じぶん年金だけでなく、パートタイムの仕事や不動産収入など、複数の収入源を持つことで、収入の安定性を高めます。
- 支出の見直し: 生活費を見直し、無駄な支出を削減することで、老後資金を長持ちさせることができます。
- 健康管理: 健康的な生活を送ることで、医療費を抑え、長生きできます。
また、公的年金の受給期間という難問が存在します
現在では65歳が一般的な年金の受給開始年齢ですが、これを60歳などに繰り上げることも、70歳などに繰り下げることも可能です。繰り上げれば公的年金の受給額は少なくなり、繰り下げれば受給額は毎月毎に多くなります。
「死」という、更なる難問 いつ死ぬかは誰にも予測できない
公的年金の受給開始年齢については、諸説あります。一般論でいろいろな解説を読んだとしても、結局、「自分がいつ死ぬかは誰にもわかりません」。
最善の策は、死の時期を予測することではなく、いつ死が迎えに来ても問題ないような「仕組み」を作り出すことです。
そのためには、自分が老後、最低限いくらあれば生活できるのかを把握し、公的年金でそれが賄えるのか、賄えないのかを知ることが大事です。
賄えないならじぶん年金でそれを補完する方法を編み出すべきです。
そして、資産がそのじぶん年金の仕組みでかかる原資よりも多いのであれば、残った資産は存分に使い切るプランに乗り出しましょう!
*実際にこの使い切り計画を立てると、健康寿命と言う別の難問が現れてきます。この件は別にご説明します。
ステップ2 支出の把握
リタイア後の生活を安定させるためには、まず支出を正確に把握することが重要です。まず最初に行うべきことは、住居費、生活費、医療費など娯楽や教養、交友への支出以外の最低限の生活を成立させる支出項目をリストアップし、年間の支出を記録しましょう。
この最低限の生活費支出が公的年金の受給額で収まっているなら、じぶん年金をつくる必要はありません。でも大体の人は公的年金ではカバーしきれないものです。そのオーバーしている金額を知ることから、じぶん年金の必要額が見えてきます。
自分の年間支出を把握する方法 毎日ではなく月単位でOK、100円単位ではなく、1万円単位の把握でOK!
まず自分の生活はいくらで成立しているかを計測しましょう。食費、住居費、光熱費、保険料、医療費、交通費など、日常生活に必要な費用を分類し、毎月単位で把握しましょう。アナログの家計簿を勧める人がいますが、データとして活用するならEXCELなどの表計算ソフトで支出を項目ごとに記録することを、強くおススメします。1か月だけ、1年だけだと突発的な支出を内包できないので、毎月記録を取り、それを年間で平均化し、できれば10年、最低でも3年間の平均を取りましょう。家計簿だとこの作業が手作業になりますが、表計算なら自動化できます。この平均金額を年間の予算とすることができます。
最低限の生活費の項目:最低限の生活費は、個人の価値観や生活スタイルによって異なりますが、一般的に以下のものが挙げられます。
- 食費: 1人あたり月3万円~5万円
- 住居費: 家賃や住宅ローン、共益費など
- 光熱費: 電気代、ガス代、水道代など
- 通信費: スマホ代、インターネット料金など
- 交通費: 通勤費や自家用車の維持費など
- 保険料: 生命保険、医療保険など
- 税金: 住民税、固定資産税など
ポイントは、日々の買い物の100円単位の記録ではなく、それを1か月でトータルした場合の1万円単位の把握です。
もちろん、銀行口座で自動引き落としされている支出もすべてを一つの表に入れ込んでください。
- 表計算ソフトで記録する: すべての支出を記録することで、どこにどれだけお金を使っているのかを可視化できます。
- 銀行口座の明細を確認: 銀行口座の明細を1年間分集計することで、大きな支出項目を把握できます。
- クレジットカードの利用明細を確認: クレジットカードの利用明細も、支出の把握に役立ちます。
支出の見直しと削減ポイント
支出を把握したら、次に無駄な支出を削減し、生活費を最適化しましょう。この場合、金額の大きな項目からメスを入れるべきです。金額の少ない項目に執着しても削減効果は微々たるものです。家賃や車にかかる費用など金額の大きなものから無駄を削減できれば大きな効果が得られます。また保険料の見直しや固定費の交渉も支出削減の大きなポイントとなります。資産額の総額が生命保険として遺族に残しておきたい金額を越えている場合、思い切って生命保険を最低限に減額することができます。この見直しをしないと、遺族に遺産の相続税での苦痛を与えることになります。
他にも通信費やサブスクリプションサービスの見直し、エネルギー効率の高い家電への買い替え、無駄な買い物の抑制などが挙げられます。
- 固定費の見直し: 家賃、光熱費、通信費など、毎月必ず発生する固定費の見直しを行いましょう。
- 変動費の見直し: 食費、交通費、娯楽費など、変動費を見直し、無駄な支出を削減しましょう。
- サブスクリプションサービスの見直し: 動画配信サービスや音楽配信サービスなど、サブスクリプションサービスの見直しを行い、本当に必要なものだけを残しましょう。
- まとめ買い: 食料品などをまとめ買いすることで、節約になる場合があります。
ライフステージに応じた最低限の生活費計画
生活費は、年齢やライフステージによって大きく変わります。。特にセカンドキャリアになるときには現役時代とは支出機会が異なります。
交際範囲も限られ、移動費も大きく減り、交際費も限定することができます。まずは最低限の付き合いに必要な経費を計上してください。
- 現役世代: 住宅ローン、子供の教育費など、大きな支出がある場合が多いです。
- 退職後: 住宅ローンが完済され、子供の教育費が落ち着くなど、支出が減少する傾向にあります。
- 老後: 医療費が増加する可能性があるため、余裕を持った生活費を計画する必要があります。
参考記事)【実践編】アーリーリタイアを叶える支出管理術:節約しながらゴキゲンな生活を送る
ステップ3 じぶん年金の具体的な作り方
じぶん年金を作るためには、効果的な投資戦略を理解し、実践することが重要です。この章では、NISAの活用、高配当株投資、不動産投資など、さまざまな方法を詳しく解説します。また、長期的な資産運用のポイントやリスク管理の重要性についても触れます。これらの知識を活用して、安定した収入源を確保し、豊かな老後生活を実現しましょう。
■NISAを完全活用した「運用益の永久受領法」
【具体的なステップ】
①5年間の積み立て
初年度(1年目)
- NISA口座に360万円を投資します。この金額は積み立て投資枠、成長投資枠を合わせたNISAの年間限度額です。
- 投資先は、5年の長期で成長性の高い投資信託など、自分のリスク許容度に合ったものを選びます。
- 投資対象は分散投資を意識して、異なる資産クラスや地域に投資することでリスクを分散します。
- 同じく買い付けも分散投資を心がけるとするならば、毎月の自動積立にすべきです。
2年目から5年目
- 毎年、同様に360万円をNISA口座に投資し続けます。5年間総額で1800万円の原資が必要になります。
- 各年の運用益はNISA枠内で非課税となるため、引き出さずに全てそのまま投資を続けます。
②6年目以降の解約と運用益の受領=じぶん年金のスタート
6年目
- 初年度の投資分360万円を運用益も含めた金額で解約します。6年目の投資360万円は今まで通りにNISA口座に入金します。
- 引出金額から6年度分360万円を除いた金額を運用益分として引出します。
- 例えば初年度の360万円が5年間で年利5%で運用された場合、総額は約460万円になります。この460万円ー360万円の100万円が非課税で受け取れます。
- これが、あなたの「じぶん年金」の初年度分になります。
7年目以降
- 6年目以降も毎年、同様に前年度に積み立てた360万円を解約し、運用益を共に「じぶん年金」として取り出します。
- 各年の運用益は年ごとに異なりますが、基本的には同じ手順で進めます。
運用益を「じぶん年金」として受け取るメリット
- 非課税のメリット: NISA枠で得た運用益は非課税となるため、税金を差し引かれることなく、全額を「じぶん年金」として活用できます。
- 安定した収入源: 毎年解約することで、定期的な収入源を確保できます。これにより、老後の生活費や余暇活動の資金として活用できます。
- リスク管理: 長期的な分散投資と再投資を行うことで、リスクを抑えつつ資産を増やすことができます。
この方法を活用することで、NISAの非課税メリットを最大限に活かし、永久機関的な安定した「じぶん年金」を作り上げることができます。これからの老後生活を豊かにするための一つの有効な戦略です。
- メリット:
- 非課税枠: NISA口座で得た運用益や配当金は非課税となるため、税金を気にせずに投資を行うことができます。
- 長期投資: NISAは長期投資を促進するための制度であり、資産を長期間保有することで複利効果を最大限に引き出すことができます。
- 投資の自由度: 株式や投資信託、債券など、幅広い金融商品に投資することができます。
- デメリット:
- 非課税期間: NISAの非課税期間は5年間(積立NISAの場合は20年間)と限定されています。ただし、「5年運用益の永久受領法」においては、この非課税期間を最大利用し、長期積み立てのメリットを得ています。6年目に同額を再投資することで、永久的に利用できる方法だと思います。政府がこの期間設定を見直さない限り最善のじぶん年金の仕組みになります。
- 投資額の上限: NISA口座には年間の投資額上限が設定されているため、大きな金額を一度に投資することはできません。ただし、「5年運用益の永久受領法」においては、この投資額上限も最大利用しています。
- 運用リスク: 他の投資と同様に、NISAでも市場の変動によるリスクが伴います。。ただし、「5年運用益の永久受領法」においては、投資物件さえ、5年間の長期投資で成長するものを間違えなければ、市場変動の波を最小化することができると考えます。
参考記事)インフレの大波を乗り切るために新NISAを FIREライフに生かす
■高配当株投資の配当金の仕組化
高配当株投資は、安定した収入を得るための一つの方法です。高配当株とは、定期的に比較的高い配当金を支払う企業の株式のことを指します。この株式を保有することで、毎年一定額の振り込みを得ることができます。これをインカムゲインと言います。この戦略では株価の上下はさほど意味を持ちません。あくまで保有を続ける期間に支払われる「配当金」を狙います。じぶん年金の戦略の補助戦略として高配当株の配当金を組み込むことを推奨します。
ここでは、ステップ別に具体的な方法を詳しく説明します。
1:目標設定と投資計画の策定
まず、高配当株投資の目標を設定します。高配当株とは配当利回りが年間3.5%以上の株を指すとした場合、株価に対して3.5%の年間配当を得ることができます。1000万円投資すれば年間35万円です。ただし1銘柄でこれを得ようとするとリスク分散が全くできていないことになります。そこで銘柄を分散することになります。まずは最低限の生活費を把握し、公的年金で補えない金額を知り、NISAなどの非課税の優遇を受ける投資運用でベースをつくり、その上で、まだ不足する金額分の高配当株投資をすることをおススメします。まずは全体の投資計画を策定し、必要な投資額やリスク許容度を明確にしましょう。
2:投資先の選定
全体の計画ができたところで、必要な配当をもたらしてくれる実際に高配当株の分析に入ります。分散投資するためには、複数の投資先を選定します。
高配当株を選ぶ際のポイントは以下の通りです
- 配当利回り: 配当利回りが高い株を選びます。ただし、異常に高い利回りには注意が必要です。
- 配当履歴: 過去の配当履歴をチェックし、安定して配当を支払っている企業を選びます。
- 増配履歴:毎年少しでも配当額を増やしている企業は、株主への配慮を重視していると考えられます。増配の継続年数が高い企業は安定していると言えるでしょう。
- 業績と財務状況: 企業の業績や財務状況を確認し、健全な企業に投資することが重要です。
3:分散投資
高配当株投資では、リスクを分散するために複数の銘柄に投資することが推奨されます。異なる業種や企業規模の大小などの銘柄に株式に分散投資することで、一つの企業や業界の不調が全体のポートフォリオに与える影響を軽減できます。
4:投資額の決定と購入
投資先が決まったら、各銘柄に投資する具体的な金額を決定します。実際に配当利回りを重視して銘柄選定しても、株価が高くて手が出せない銘柄もあります。自分のリスク許容度に応じて、投資額を設定し、証券会社を通じて購入手続きを行います。
慎重にしてもらいたいのは、購入金額の設定です。この配当株は長期保有が基本戦略ですから、株価が高いポジションで無理して仕入れる必要はありません。その銘柄の株価の底で購入するのが望ましいです。とはいえ、変動する市場での購入ですから自分が望む形では購入できないと思ってください。
具体的には、少なくとも年初来安値、できれば3年単位での最安値を把握して、証券会社の設定する最長期間で「指値」をすることをおススメします。
あとは待てばいいのです。市場は変動を続けます。いつかは上がり、そしていつかは下がります。いまその株をすぐに手に入れる必要はないのです。いつか下がったときに購入できていれば良い、その仕組みをつくることが大事です。
5:配当金の受け取り
指値で購入できた株からは毎年、配当金や中間配当金が入ってきます。これを公的年金では不足している生活費の補充に当てます。このインカムゲインは株価に関係なく、毎年振り込まれます。選抜した銘柄の業績と配当予想にだけ気を付けてください。
6:定期的な見直しと調整
定期的に投資ポートフォリオを見直し、必要に応じて調整を行います。先にご説明したように、その年の配当金の金額はその企業の株主総会で決定されます。もちろん企業業績や業界の好不調に左右されます。企業から株主に届けられるIR情報には常に目を配りましょう。そして、市場の変動や企業の業績に応じて、銘柄の入れ替えや投資額の調整を行い、リスクを管理します。
7:長期的な視点での投資
高配当株投資では、短期的な利益を追求するのではなく、長期的な視点で行うことが重要です。市場の短期的な変動に一喜一憂しないで、配当金という安定した収入源を確保します。これらの具体的なステップを踏むことで、高配当株投資を効果的に行い、安定した「じぶん年金」を築くことができます。
- 高配当株投資のメリット:
- 安定した収入: 連続で高い配当金を出している企業・銘柄を選ぶことで定期的に配当金を受け取ることができるため、収入源として安定しています。
- インフレ対策: 株式投資はインフレに対する防御策として有効です。インフレが進むと企業の利益も増える可能性があるため、配当金も増加する可能性があります。
- 高配当株投資のデメリット:
- 市場リスク: 株式市場の変動により、株価が下落するリスクがあります。これは配当金にも影響を与える可能性があります。
- 企業リスク: 企業が業績不振に陥った場合、配当金が減少したり停止されたりするリスクがあります。
- 税金: 配当金には課税されるため、税金を差し引いた後の実質的な収入は減少します。
□高配当ETFによる配当金の仕組化
高配当株投資の配当金の仕組化とほぼ同じコンセプトで、高配当ETFを用いてじぶん年金を仕組化することができます。銘柄のリスク分散という意味ではETFとして銘柄分散されているので、よりリスクヘッジされていると考えられます。
- 高配当ETFのメリット
- 分散投資によるリスク軽減: 複数の銘柄に分散投資するため、個別株に投資するよりも、企業特有のリスクを分散できます。
- 専門家の運用による効率性: ETFは、プロの運用者が銘柄を選定するため、自分で銘柄を選ぶ手間が省けます。
- 流動性が高い: 上場しているため、売買が容易で、必要な時に現金化しやすいです。
- 低コストで始められる: 少額から投資を始められるものが多く、手軽に始められます。
- 自動積立に対応: 多くの証券会社で、自動積立に対応しているため、無理なく継続的な投資が可能です。
- 高配当ETFのデメリット
- 指数連動型であること: 特定の指数に連動するため、その指数に含まれる銘柄の業績に左右されます。
- 配当カットのリスク: 構成銘柄の業績が悪化すると、配当がカットされる可能性があります。
- 運用コスト: ETFには、信託報酬などの運用コストがかかります。
- 個別株に比べて柔軟性がない: 個別株のように、特定の銘柄に集中して投資することはできません。
高配当株と高配当ETFの比較
特徴 | 高配当株 | 高配当ETF |
---|---|---|
リスク | 高 (個別企業のリスク) | 中 (指数に連動したリスク) |
柔軟性 | 高 (個別銘柄を選べる) | 低 (指数に連動) |
運用コスト | 低 (株券売買手数料のみ) | 中 (信託報酬など) |
分散投資の効果 | 低 | 高 |
■不動産投資の家賃収入の仕組化
不動産投資は、安定した賃貸収入を得ることでじぶん年金を作るための有力な手段として良く選ばれています。自分にはその経験がないので、その具体的な手法や感覚をお伝えすることができません。特に大きな投資を必要とするので、セカンドキャリアではトライしないと思います。
そこで以下に、不動産投資を通じてじぶん年金を構築するための概要だけ記しておきます。
1:目標設定と投資計画の策定
まず、不動産投資を通じて得たい目標を設定します。例えば、毎月〇〇万円の賃貸収入を目指すなど、具体的な金額や期間を決めます。その上で、投資計画を策定し、必要な投資額やリスク許容度を明確にします。
2:市場調査と物件選定
次に、不動産市場の調査を行い、投資対象となる物件を選定します。以下のポイントを考慮して市場調査を進めましょう:
- 立地: 賃貸需要が高いエリアを選ぶことが重要です。交通アクセスが良く、生活環境が整った地域が理想的です。
- 物件の状態: 築年数やメンテナンスの状況を確認し、修繕費用が少なくて済む物件を選びます。
- 利回り: 購入価格に対する年間賃貸収入の割合である利回りを計算し、目標とする収益を達成できるか検討します。
3:資金調達と購入手続き
物件を選定したら、資金調達を行います。自己資金だけでなく、銀行ローンを活用することで、より大きな物件を購入することが可能です。以下のステップで購入手続きを進めます:
- 自己資金の確認: 頭金や諸費用として必要な自己資金を用意します。
- 融資の申し込み: 銀行や金融機関に融資を申し込み、審査を通過します。
- 物件の購入: 契約手続きを行い、物件を購入します。
4:物件管理と賃貸運営
物件を購入したら、賃貸運営を開始します。安定した賃貸収入を得るためには、以下の点に注意しましょう:
- 賃貸募集: 不動産管理会社を通じて、入居者募集を行います。入居者が決まるまでの期間も考慮して資金計画を立てます。
- 物件管理: 定期的なメンテナンスや修繕を行い、物件の価値を維持します。入居者の満足度を高めることで、空室リスクを低減します。
- 賃料収入の管理: 賃料の管理や入金確認をしっかり行い、安定したキャッシュフローを確保します。
5:リスク管理と分散投資
不動産投資にもリスクが伴います。リスクを管理し、分散投資を実施することで、収益の安定性を高めます:
- 空室リスク: 複数の物件を保有することで、特定の物件が空室になった場合のリスクを分散します。
- 修繕リスク: 賃貸物件の修繕費用を見積もり、予備費を確保しておきます。
- 市場リスク: 不動産市場の変動に備え、他の投資手段(株式や債券など)とも分散投資を行います。
6:長期的な資産運用のポイント
長期的な視点で不動産投資を行うことで、安定したじぶん年金を構築します:
- 定期的な見直し: 物件の状況や市場動向を定期的に見直し、必要に応じて投資戦略を調整します。
- 再投資: 賃貸収入を新たな不動産購入やリノベーションに再投資することで、資産を成長させます。
- 出口戦略: 長期保有後の売却を視野に入れ、物件の価値が高まったタイミングでの売却を計画します。
-
不動産投資のメリット:
- 安定した収入: 賃貸収入は、長期にわたって安定的な収入をもたらします。
- 資産の増加: 物件の価値が上昇することで、資産価値が増加する可能性があります。
- インフレ対策: 不動産はインフレに強く、家賃収入もインフレに応じて上昇する傾向があります。
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不動産投資のデメリット:
- 初期投資の大きさ: 不動産購入には大きな初期投資が必要であり、資金調達が課題となることがあります。
- 運用コスト: 物件の維持管理費用や修繕費用など、運用コストが発生します。
- 空室リスク: 賃貸物件が空室になるリスクがあり、収入が途絶える可能性があります。
■その他のじぶん年金のアイデア
そのほかにも、自動的に一定金額を自分の口座に自動的に入金させる仕組みのアイデアはあります。
ポイントは「セカンドキャリアの資産運用としては、自分のやりたいことをやるために、資産運用に時間をかけすぎないという点です。
その意味では代表例として、「デレゲーション」と「自動化」を主眼に、資産運用をファンドマネージャーに任せ、面倒な支払いを自動化して、金の工面から解放される、ラップ口座・SMAを紹介します。このラップ口座から「定時定額取り崩し」を選ぶと、必要な金額を自動的に指定口座に振込させることが可能になります。
【上級編】アーリーリタイア後はあまり資産運用で悩まない・SMAによる資産運用
じぶん年金として長期的な資産運用のポイント
- 分散投資: 複数の資産に分散投資することで、リスクを分散できます。
- 長期投資: 短期的な視点ではなく、長期的な視点で投資を行うことが重要です。
- 定期積立: 毎月一定額を積み立てることで、ドルコスト平均法の効果が期待できます。
- 定期的な自動振込:自分でいちいち作業することなく、定期的に収入を得ることが可能になります。
じぶん年金として安全な投資と分散投資、リスク管理
- 安全資産: 銀行預金や国債などは、比較的安全な資産と言われています。
- リスク資産: 株式や不動産などは、価格が変動しやすく、リスクが高い資産と言われています。
- 分散投資: 複数の資産に分散投資することで、リスクを分散できます。
- リスク許容度: 自分のリスク許容度に合わせて、投資商品を選びましょう。
- リバランス: 定期的に資産配分を見直し、最適なポートフォリオを維持しましょう。
じぶん年金を作るためには、NISAや高配当株、高配当ETF,不動産投資など、複数の投資手法を活用し、リスクを分散することが重要です。長期的な視点で計画的に資産運用を行い、安定した収入源を確保することで、豊かな老後生活を実現できます。これらの方法を実践し、じぶん年金を構築して経済的な自由を手に入れましょう。
また当然ですが、ここでは様々な方法をご紹介しましたが、投資はあくまで自己責任です。ご自身の判断でお決めください。
まとめ:じぶん年金で成功するためのポイント 理想のセカンドライフを叶えるために
これまでに紹介した「じぶん年金」は、豊かなセカンドライフを実現するための基盤となります。ご紹介した配当株投資やNISAの活用、不動産投資など、複数の投資手法を組み合わせることで、リスクを分散しながら安定した収入源を確保することができます。
また、「Die with Zero」の理念を取り入れ、支出の把握と計画的な支出計画を運行することで、無駄のない資産活用が可能となります。これにより、真の経済的な自由を手に入れ、老後も安心して生活を送ることができるでしょう。そのためには、長期的な視点を持つこと、そして継続的な努力が不可欠です。
じぶん年金を作るメリット
- 真の経済的自由: お金の心配から解脱できます。最低限の生活費を確保するための資金を自動的を得ることができます。
- 精神的な豊かさ: 将来への不安が減り、人生の残りの期間でやりたいことができるようになります。
成功するためのポイント
- 目標設定: 具体的な目標を設定し、定期的に見直しましょう。
- リスク管理: 投資にはリスクが伴うため、リスク分散を心掛けましょう。
- 継続性: 長期的な視点で、継続的に投資を続けていきましょう。
- 学び続ける姿勢: 常に新しい知識を学び、投資スキルを向上させましょう。
ゴキゲンな人生を送るための実践アドバイス
じぶん年金は、単なる経済的な準備だけでなく、自分の人生をデザインするためのツールです。単にお金を増やすための手段ではなく、より豊かな人生を送るための弛まぬ努力なのです。
このじぶん年金を作ることは、決して簡単なことではありません。しかし、長期的な視点を持って、計画的に取り組むことで、必ず目標を達成することができます。
この情報が、あなたの豊かな老後への第一歩となることを心から願っています。より充実した人生を送るために、ぜひ行動を起こしてみてください。