スティーブン コヴィー の名著「7つの習慣」で「ゴキゲン×ヤリガイ」のある人生を手に入れる 1

仙川書斎の企画で、「事前に読まなくても参加できる読書会」を始めました。

いわゆる、本を1冊決めて、みんなでその内容を語る「テーマ読書会」の企画ですが、コワーキングスペースという制約もあるので、参加者に負担をかけず、強制感がないように心がけました。

「事前に読まなくても、そのテーマについて、その場で思いつきで語って、なにかしら自分の生活に持ち帰ることができればいいよね」という雰囲気で、気軽にやってます。

 

さて、では、どの本を選ぶかを考えたときに、「いまの時代にやるなら、これだ!」と瞬時に決まった本があります。

 

 

スティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」

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名著「7 つの 習慣 スティーブン コヴィー」でゴキゲン×ヤリガイのある人生を手に入れる 総集編 – ゴキゲンLifeShift (gokigenlifeshift.com)

 

 

すでに初版から30年が過ぎて古典になってますが、かつてないほど疫病や、戦争、テロなどが身近になった、混迷の時代にこそ、「人生のベースになる本」を紹介したいと思い、選びました。

この30年間、人生の節目で必ずこの本を読み返して、そのたびに大きなヒントをもらってきました。

 

自分は、30年近い時間がかかったけど、この本が提示する「方法」を身に着け、それを実践する中で「真摯な人格」を育成しようと努力をしてきました。

それは、読み始めたときには考えもつかないくらい、遥かに長い旅路だったけど、振り返って足跡を眺めれば後悔のない過程でした。

自分がきっかけで、この本の旅の仲間を増やすことができるなら、すこしは恩返しになるかもしれないと考えています。

 

実践のための「7つの習慣」要約

 

「事前に読まなくても参加できる読書会」は、1回50分の枠で、7回連続で行っています。

毎回1つの習慣を紹介していき、それについての意見交換をするという形式です。

 

参加者の中には、「7つの習慣」未経験者も、すでに読んでいるけどほぼ忘れている人も、フランクリン協会のコビィー手帳を使っている人も、存在しています。

これだけ多様だと要約も難しいのですが、「その日の回に参加して、その日のテーマを実践するためのヒントを手渡し、後はそのご本人の意思にお任せする」というイメージで運営しています。

 

その要約がたまってきたので、このブログでも連続で紹介していこうと思います。正直、WEBでは「7つの習慣」の要約なんて、いくらでもあるので、なにか特殊なことが今更できるのかは不明です。

 

ただ、今年、会社人生をアーリーリタイアし、母を亡くして、これからの「人生の黄金期」をゴキゲン×ヤリガイのあるものにリデザインしようとしている段階で、この本に再度真摯に向き合って、見えてくるものを抽出してみようと思います。

 

第1部 パラダイムと原則ー人生の成功には原則があった 

「7つの習慣」には、当初副題がついていて、「7つの習慣ー成功には原則があった」というのが正式タイトルでした。

では、人生における成功の原則とはなにか?

コビィー博士は、アメリカで過去150年間に発刊された名著や伝記などを研究して、以下の要素を抽出しました。

 

「誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、質素」

 

これらには、「道徳」と呼ばれる古今東西変わらない「ひとの道」が揃っています。

しかし、残念ながら、これらの不変の人生の成功原則を実践できている人は少ないのです。

コヴィー博士の優れた指摘はその点でした。目指すべき場所は誰でも理解できるのに、ほとんどの人がその「偉大な人生」を獲得できていない。では、どうすればいいのか?

 

そこで、それを実践するための書として企画されたのが、この「7つの習慣」なのです。

 

「7つの習慣」の基本は、人格主義にあり

 

では、「誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、質素」を人生で実践するためにはどうしたらよいか。

7つの習慣では、それは「人格を磨き続けることだ」としています。道徳を実践する人格をつくる人格主義こそが、7つの習慣が目指すものです。

 

実際、この「人格主義」は、一筋縄ではいかないし、お気軽に達成できるようなものではありません。

そして、この反対側には、いつの時代でも「手軽に人生成功のためのノウハウ集」のような本がうんざりするくらいあります。

でもこうした安易な「個性主義」と呼ばれる近道では、真の成功にはたどり着けない、とコヴィー博士は忠告しています。

 

よく、「7つの習慣」を宗教的に穿ってみる人が多いのですが、コヴィー博士のなかでは、「宗教心は別にある」として、人格の形成こそが、ヒトのあるべき姿であることを主張しています。「誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、質素」に基づく善行を説く宗教が多いので、そこを混同されることが多いのだと思います。

 

そして、コヴィー博士は「私たちの人格は、行動の集積である、習慣の総体である」と説きます。

「一貫して行われる行動、無意識に行われる行動パターンとして、日々絶えず人格は現れる」

人の行動の中に、その人の人格があるのです。その人の善行は「考え」ではなく、「行い」にあることも、注目すべき観点です。

 

第1部の「パラダイムと原則」では、「誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、質素」という人としての成すべき善行、それを行うための人格の涵養、そのためには無意識に行われる行動パターンとしての習慣を築くことが大事と説明しています。

 

つまり、「習慣」こそが、成功のための最重要項目なのです。

習慣になっていればこそ、考えることもなく、瞬時に、気持ちに嘘をつくことなく、正しい行いが実行できるのです。

この「正しい行いを迷いなく実行する習慣」こそ、我々が身に着けるべき最大の武器だと主張するのです。

 

習慣は3つの要素で創られる

では、習慣はどうしたらできるのでしょうか?

コビィー博士はこの点でも明快に3つの部分として分析しています。

 

1.知識

なにをするのか? なぜするのか? という認識がなければ、習慣を学ぶことはできません。

まずは知識として、それを知るのです。

 

2.スキル

頭で理解しても、行動で実行できなければ習慣になりません。

身体的にどうするのかを実地で訓練します。

 

3.意欲

頭で知り、身体で覚えていたとして、それについての情熱がなければ、続きません。

「それをしたい!」という意欲が、習慣を継続させるのです。

 

 

言葉で「習慣」というのは簡単です。

しかし、三日坊主を越えて、その行動が継続していくためには、知識だけでも、スキルだけでも、意欲だけでも足りないのです。

この3つが継続的にすべて重なって、習慣を身に着けることができるのです。

 

このように30年の中で改定が行われていて習慣の名前自体も、旧版と30周年完訳版では異なります。

また、「第8の習慣」「第3案」など、派生本も多いため、人によって多少記憶が複層する場合があります。

 

7つの習慣のひとつずつは、次回以降で説明していきますが、今回はその全体像を納得できればと思います。

まず、成功にはちゃんと道筋があるということを理解しましょう。

7つの習慣のための道筋は、3つの「パラダイム(認識)」をシフトさせることとされています。

 

そこで、以下の「依存→自立→相互依存」という連続したパラダイムシフトが提示されます。

①依存の自覚 :ひとは誰でも、誰かに対して「依存状態」にあると、気づくこと

②自立 :「依存」から脱して、「私」へのパラダイムシフトをすること

③相互依存 :自立した個人として、社会の中の「私たちへのパラダイムシフトをすること

 

実際は、「いまの状態」を誰かに依存して成立していると自覚することが、最重要になります。

この依存への気づきが、先ほどの習慣を形作る3つの要素のうちの「意欲」を創り出します。

「依存」していることが自覚できれば、「自立」を目指す「意欲」が沸き起こります。

その次に得るべき「知識」と「スキル」を学ぶのが、この「7つの習慣」なのです。

コヴィー博士は、「効果性の高い習慣によって、これを達成しよう!」と提案しています。

その習慣が、第1~第7の習慣として、まとめられています。

 

【第1の習慣】主体的である

【第2の習慣】終わりを思い描くことから始める

【第3の習慣】最優先事項を優先する

【第4の習慣】Win-Winを考える

【第5の習慣】まず理解に徹し、そして理解される

【第6の習慣】シナジーを創り出す

【第7の習慣】刃を研ぐ

 

これが「習慣の連続体」というコンセプトなのです。

 

各論は、各々の説明の前ではなかなか理解しにくいと思います。ただ、逆を返して「効果性の低い人の習慣」を見れば、その本質的な意味が明確になると思います。

 

【第1の習慣】人のせいにして 反応するだけ

【第2の習慣】何も思い描かずに始める

【第3の習慣】優先事項を後回しにする

【第4の習慣】自分だけ勝とうと、Win-Lose を考える

【第5の習慣】とにかく話し、そして聞くふりをする

【第6の習慣】自分だけに頼る

【第7の習慣】いつか早々に燃え尽きる

 

上記のうち、ひとつでも思い当たることがあれば、「7つの習慣」という本は、あなたの人生の友人になってくれると思います。

 

こんなペースで7つの習慣のエッセンスを皆様にもお届けできればと思っています。

次回の記事をご期待ください。

 

 


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