クリエイティブな人生のために毎年している美記憶活動 2021マイ・ベスト3

発表 マイ・ベスト3 

 

美記憶活動として、毎年恒例でまとめている「マイ・ベスト3」。
書籍、ドラマ、アニメ、映画・エンタメ、教養、体験の各部門でその年のベスト3を決めています。
例年Facebookで発表してましたが、今年からnote.に移します。

*ちなみに写真ですが、コロナでHAWAIIに行けなくて、行きたい願望の現れです(笑)。

 

書籍部門1位 「情報の歴史 21」

<書籍部門>

1位 情報の歴史 21 / 松岡正剛監修

「象形文字から仮想現実まで」を謳い文句にした、人新世のエンサイクロペディア。
自分の活用法は、本を読むとき、TV番組を見るとき、それがどの時代の話なのかをこの本で実際に指して確認し、周囲の歴史と比較しながら理解するというものです。

『情報の歴史21 ── 象形文字から仮想現実まで』2021年4月15日一般発売 | 編集工学研究所 (eel.co.jp)

2位 新時代に生きる「道徳哲学」 / マルクス・ガブリエル

人新生の哲学書、「アフターコロナをいかに生きるべきか」
マルクス・ガブリエルは、行き過ぎたグローバル資本主義への最後のチャンスとしてパンデミックを捉える。
科学主義的な大量消費による地球破壊を反省して、地球との新しい調和モデルを模索し、文化、宗教、民族、国家の対立を乗り越えて「中庸な行動」を選ぶべきだ、とする。

1冊1P マルクス・ガブリエル 新時代に生きる「道徳哲学」|太泉  |note

3位 豊臣家の人々 & 関ケ原 / 司馬遼太郎

趣味で続けている戦国時代から通史で読み進めている司馬遼太郎作品が、関ケ原まで来た。今年は、特に「豊臣家」という特殊な「公家(武家ではない)」の在り方が興味深かった。

通史で読み解く司馬史観|太泉  |note

 

 

映画部門1位 「ドライブ・マイ・カー」

<映画部門>
1位 ドライブ・マイ・カー

日本映画で、こんなタルコフスキー体験ができるなんて想像もしてなかった。
平坦なほんとうに平坦な上映時間3時間のなかに、スッと現実と虚構の境目が表れ、そこに神の奇跡が宿る。
海外が濱口を称賛する理由がハッキリとわかる、必見です。

「ドライブ・マイ・カー」 濱口竜介が創った神の時間|太泉  |note

2位 シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版 3.0+1.0 &「庵野秀明展」

note.でいちばん反響があったのが「庵野秀明のエヴァンゲリオンは私小説だ」という読み解きだった。
庵野の25年、私の25年、その拘束具のなんと重いことか。
そして、それをすべてさらけ出したのが「庵野秀明展」だった。
狂人とも思える天才と同時代に生きた人間としてそのすべてを受け止めた。

「私・小説アニメ」という新しい芸術「シン・エヴァンゲリオン劇場版 3.0+1.0」|太泉  |note

庵野秀明という人生のプロジェクト・ログ ゴキゲンLIFESHIFT 6 美記憶|太泉  |note

3位 燃えよ剣

司馬遼太郎の原作という意味でも、大河ドラマ「晴天を衝け」の同時代という意味でも今年見ておきたかった作品。
なにしろアクション指導まで手掛けた主演の岡田准一が素晴らしい。
怪しげな足運びのバラガキ時代から、五稜郭まで見事に土方歳三その人であった。NHK「明鏡止水」でも発揮される岡田の求道の士としての姿勢は、日本人として見習いたい部分が多い。

映画『燃えよ剣』公式サイト 大ヒット上映中! (moeyoken-movie.com)

 

ドラマ部門1位 「俺の家の話」

 

<ドラマ部門>
1位 俺の家の話

自分として「介護」が今年のテーマでした。
しかし、実際に体験してみると本当にキツい、辛い、逃げ出したい。
それをこのドラマは軽々と越えていった!
「介護+能+プロレス」なんじゃこりゃの宮藤官九郎ワールド全開なのだが、そこに描かれる親子の情に涙する。
これは小津の「東京物語」に対するクドカンの返歌だと思う。

金曜ドラマ『俺の家の話』|TBSテレビ

2位 大豆田とわ子と三人の元夫

なにしろセンスいいんですよ。セリフ劇に徹し、ドラマを極力排し、センスだけで突っ走る感覚が素敵でした。
そのセンスの中で描かれる愛すべきダメ人間たちの存在感がリアルだった。

大豆田とわ子と三人の元夫 | 関西テレビ放送 カンテレ (ktv.jp)

3位 古見さんはコミュ症です

スカーレット、#リモラブで絶好調の水橋文美江が、また来た。
コミュ症でしゃべらない主人公とその友人たちの物語なのだが、圧倒的に只野 仁人がいい。周囲の人々の痛みに寄り添う姿勢は、ダイバーシティ&インクルージョンの時代にマッチしていた。

古見さんは、コミュ症です。 – Wikipedia

 

アニメ部門1位 「呪術廻戦 & 呪術廻戦 0」

 

<アニメ部門>
1位 呪術廻戦 & 呪術廻戦 0

2位とも3位との差は僅差だったが、映画の爆発的なヒットで一応こちらの勝ちとした。

日本の「呪術」をテーマに、学園ものを、ジャンプの王道でやろうとするアクロバットな作品が原作。
MAPPAによってアニメではスピード感が圧倒的に付け加えられた。

アメリカでも爆発的に受けたのは、東宝の全力の活動のおかげ。

TVアニメ「呪術廻戦」公式サイト (jujutsukaisen.jp)

2位 東京卍リベンジャーズ

アニメで「反社」が描かれた初めての作品だと思う。人気に火がついて変に反社ブームにならないといいなぁと思う。ヤングマガジン原作だと思ったらヤングジャンプだったので、すこし合点がいった。タイムリープもので、学園ドラマで、刑事ものという複雑な構成をしっかり管理して飽きさせない。
主人公が徹底的に弱い、殴られ役というのがとても新しい。

東京卍リベンジャーズ – Wikipedia

3位 キングダムⅢ

いいですよね、キングダムの熱さ。
今回は、秦がすべての隣国から包囲される合従軍編。
危機に次ぐ危機でハラハラさせられた。そんななかでも信がソウルメイトや師匠と育む熱い友情、師弟愛が描かれている。

キングダム特設サイト|週刊ヤングジャンプ公式サイト (youngjump.jp)

 

教養部門1位 「シニア起業研究」

 

<教養編>
1位 シニア起業研究

マイクロソフトを58歳でアーリーリタイアし、次の目標をシニア起業と考えているが、すべてはこの研究にかかっている。
シニア起業におけるモットーは「他人に人生を左右されない」、方針は「ローリスク&ローリターン」、これから時間をかけて、プロジェクトベースの働き方で、同志を集めることを考えていきます。

ゴキゲンLifeShift ー持続可能なヤリガイ人生を目指す|太泉  |note

2位 大人の卒業旅行 

アーリーリタイアを祝して、大人の卒業旅行をしてみました。今回の旅のテーマは「日々は技を極め、人生は道を極める」。このテーマに沿った3人の「異次元の粋人」である信楽の女性陶芸家・神山清子さん、芸術家・岡本太郎さん、そして陶芸家・河井寛次郎さんを巡る旅をしました。

大人の卒業旅行 ゴキゲンLifeShift 2 目指すべきは異次元の粋人|太泉  |note

3位 甲州街道を歩く

その昔、移動はすべて徒歩だった。歴史は歩いてつくられた。ならば「自分の足で歴史を体感する」として企画してはじまった旅。甲州街道を江戸城ー内藤新宿から甲府まで歩こうと考えていました。8月に京王線全制覇して高尾山にたどり着いたところで、膝の半月板が損壊し、ドクターストップになりました。リハビリ中ですが、いつか完遂したい。

甲州街道を歩く|太泉  |note

 

体験部門1位 「母の介護と葬儀」

<体験編>
1位 母の介護と葬儀

「家族のケアで後悔しない」を主義として、要介護2となった母の介護を、昨年の手術から続けてきました。「介護はチーム戦」と、ケアマネージャーさん、デイセンターなどと緊密に連携し、母の希望の自宅での介護を継続しましたが、12月20日に心筋梗塞で天国に旅立ちました。
後悔がないとは言いませんがリモートワークになってくれたため、ある程度時間を費やし、母の最期の日々を共に歩むことができました。

2位 MS卒活とアーリーリタイア

GIGAスクール構想が実現し、マイクロソフト入社時の目標は達成しました。このたび母の介護と自分の膝のリハビリのために、早期退職。
流行のFIREを研究したうえで、自分なりに58歳でプチ・アーリーリタイアをしたつもりです。
ただこの後は、75歳までゴキゲン×ヤリガイのある仕事を持続可能にする人生を真摯に模索したいと考えています。

3位 美泉社出版 「1Q84本」

デザイナーの妻とプロデューサーの自分のスキルを組み合わせてなにか新しいプロジェクトができなかと挑戦し、1冊の本を出版しました。さすがプロの編集テクニックで自費出版とは思えないクオリティの作品になり、人生の代表作のひとつになりました。

STORE 1Q84 (stores.jp)

 

格言部門1位 「新しい自分がみたいのだ ー 仕事する」河井寛次郎

<格言部門>
1位 新しい自分がみたいのだ ー 仕事する
  河井寛次郎

2位 私たちには運(Luck)がない。神様は私たちを勝たせない。
  じゃぁ、自分たちで勝つしかない。自分たちで運命を変えるしかないよ
  ロコソラーレ

3位 地位か 名誉か 金か、 いや大切なのは「名誉」だ
  五代友厚

 

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過去のマイベスト3

 

2018 マイベスト3
 
<書籍>
1.できる2020年教育改革
 
2.遅刻してくれてありがとう
 
3.ギリシヤ人の物語
 
1位は自身が関わった3冊目の本です。世界潮流のFuture ready skills を文科省が唱える協働的な学びと対応させて、ルーブリック化。それに基づいた21世紀の社会人素養を行うための教則本です。
2位以降、最近の読書は「深読」をテーマにしているので、量より質で、一年かけて読了するようなスタイルになりました。それに耐えうる作品は多くありません。
 
<大人の教養>
1.陶芸教室
 
2.日本の七二候インスタグラム投稿
 
3.深読Tweet
 
2年前から体験教室に通っていた「作陶」を、秋から本格的に始めました。
これをベースに、自作の花器に花を飾り、自作の茶碗で抹茶をいただく、と言う「四季を大事に生きること」の実践しています。
 
<映画>
1.レディ・プレイヤー1
 
2.ボヘミア・ラプソディ
 
3.ちはやふる ー結びー
 
自分でも意外な1位、でも観た同年代の人は理解いただけると思います。2位も同じ80年代セレクションだから、今年は懐メロモードだったんでしょう。
 
<ドラマ>
1.昭和元禄落語心中
 
2.この世界の片隅に
 
3.大恋愛
 
昨今、低調なドラマ界でも探せば、魂の込もった作品に出会えます。1位は正にそんな製作陣の心意気を感じる作品でした。
 
<テレビ>
1.欲望の経済史
 
2.ロストフの14秒
 
3.NHKスペシャル 北朝鮮スクープ
 
NHKが通年で圧倒的に素晴らしいですね。特に欲望シリーズはレベルが高いです。
またワールドカップ日本代表をヒーローとして取り上げるのではなく、「ドーハの悲劇」同様に、20年掛けてでも越えるべきトラウマとして徹底的に分析した2位。核戦争の予感の中で、北朝鮮の180度転換を予言したNHKスペシャル、さすがでした。
 
<体験>
1.燃え尽き症候群
 
2.結婚25周年で行き台湾
 
3.M365ルーブリック
 
まぁ、六月に仕事し過ぎで、心を壊しました。以降、各方面の方々にご迷惑をお掛けしながら、仕事を整理して、休養。
秋には回復しましたが、さすがにこの働き方は無理があるという、証明でした。と言うことで後半は、私生活に重心を移して、今回の結婚25周年の旅行になりました。これも偉大な人生経験です。
そんな中でも、ICT教育通じて、社会貢献としていくつかの実績は残せたのは、良かった。
 
<格言>
1.人生とは解決されるべき問題ではなくて、経験されるべき現実だ Soren Kierkegaard
 
2.近き者説べば、遠き者来たる 論語
 
3.太田さんは、「足し算の人」余りに多くを足し続けると、重くて辛くなってしまう。
意識して引き算を心掛けてください 石川医師
 
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2015年
 
<映画>
1.スターウォーズ フォースの覚醒
2.バクマン
3.ターミネーター ジェネシス
 
<テレビ>
1.天皇の料理番
2.ナポレオンの村
3.サイレーン
 
<書籍>
1.バカを作る学校
2.Windowsインフラの仕組み
3.世界で一番貧しい大統領のスピーチ
 
<格言>
1.人生には山には山の 谷には谷の歩き方がある 
  ゆうちょ銀行 コピー
2.知能は未来の自由度を最大にし、選択肢を広げ続ける
  アレックス・ウィスナー・グロス
3.幸福とは旅の目標ではない、旅の方法である
  マーガレット・リー・ランベック
 
 
 
 
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マイベスト3 2014
 

映画部門

 ひとこと「不作」の年、それでも14本は見ました。マンガ、テレビに借り物企画の邦画、洋画に至ってはマーベルマーク以外はまったく公開もされない始末。

 

1位 ホビット 竜に奪われた王国

    冒険、冒険、冒険!

2位 インターステラー

    壮大な「往きて帰りし物語」、映画の愉楽。

3位 ゴジラ

    これがハリウッドパワーで創り上げたゴジラだ!

着外 ゴーンガール

    新悪女誕生。誰にとってもシナリオ通りにいかない

    という筋書きが秀逸。

 

書籍部門

本、読めなかった、今年。結局読了はわずか40冊。仕事絡みの読書が多すぎました。

1位 タブレット端末で実現する協働的な学び / 中川一史、寺嶋浩介、佐藤幸江

  自分の2冊目出来ました! 大学入試改革に先駆けてアクティブラーニングをまとめられてよかった。

 

2位 家めしこそ最高のごちそうである / 佐々木俊尚

   読むというより、習慣で「家めし」になりました、感謝。

 

3位 仕事に効く教養としての「世界史」 / 出口治明

   大人の教養が今年のテーマ。歴史好きなビジネスマンのお手本でした。

テレビ部門

 こちらも不作な一年。ドラマ制作費が少なくなったのが明白。テレビ全体に、志の高い作品が激減した。

1位 きょうは会社休みます

    抜群!綾瀬はるかの代表作に。

2位 アオイホノオ

    情熱で製作してるのがわかる!快作だ。

3位 続・最期から二番目の恋

    もうずぅーーーと続けてほしい夫婦漫才。

    日本のシチュエーションコメディに

 
アニメ部門

1位 ハイキュー

    これがジャンプ!これがスポーツアニメ!泣いた。

2位 四月は君の嘘

    心に刺さる物語、挫折した青春を取り戻す奇跡。

3位 残響のテロル

    センスがいい良作、特に音楽が素晴らしかった。

サウンドトラック

 残響のテロル / 菅野よう子

テーマ曲

 Trigger  /   Yuuki(from Galileo Galilei)

 

格言部門

1位 人生は良き生徒を得て学び直し、よって良き人生になる / 太田 泉

2位 人生とは自分で見つけることではない。人生とは自分で創るものである / バーナード・ショー

3位 知 好 楽

   これを知る者は これを好む者に如かず これを好む者は これを楽しむ者に如かず / 論語

枠外

   難が無い無難な人生、難がある有難い人生  / 詠み人知らず

体験部門

1位 「ライフプロデュース」講演 

     9月19日 市川市立妙典中学校

    これで人生の新しい幕が開きました!

    「皆既月食の約束」をしたソウルメイトに感謝。

2位 結婚式主賓挨拶

     11月16日 森本さん結婚式

    森本さんの卒業から結婚までのイベントは

    師匠として多くのモノを残してくれました。お幸せに!

3位 ベンチャー企業体験

     5月1日 パイオニアVC 始動

    パイオニア、PSC、文教事業の三重苦を脱し、

    5月からM&AされてパイオニアVC株式会社になりました。

    そこで待っていたのは、これぞベンチャーという

    まったく違う企業観でした。

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2012年マイ・ベスト3です。

 < 映画部門 >

映画部門 今年は20本を観ました。ここ最近年平均14本だから見た方ですが

前半はまったく当たりがありませんでした。年末映画に力作が集中していました。

そのなかで邦画が4本、アニメが2本。

3Dは「シルクドソレイユ3D」と「ビット」の2本となりました。

 

第1位 レ・ミゼラブル

http://www.lesmiserables-movie.jp

かの有名なミュージカル「レ・ミゼラブル」の映画化。試写会だけで飽き足らず、今年の〆で大晦日にも二度目の鑑賞。これほど映画化される前に内容を知られている映画なかっただろう。

ファンが多い作品のプロデュースは本当に難題だろう。今回、トム・フーパー監督を中心とするプロデュースチームは、敢然とこの難題にチャレンジし、そして高い頂にたどり着いた。

彼らは、キャメロン・マッキントッシュ版のミュージカルを映画化しただけでなく、ヴィクトル・ユーゴーの原作の映画化を同時に成し遂げたのだ。快挙である。

 

第2位 ホビット

http://wwws.warnerbros.co.jp/thehobbitpart1/

生涯No.1シリーズ「ロード・オブ・ザ・リング」の前日譚「ホビットの冒険」の映画化。

この子ども向けの原作をしっかりと映画ロードシリーズテイストに仕上げた手腕はさすが。2部作の予定が3部作になったと聞くが、作品世界への理解が深いので、安心して拡張してもらいたい。

 

第3位 おおかみこどもの雨と雪

http://www.ookamikodomo.jp/index.html

日本オオカミの狼男の話をもって、奇をてらう内容ではなく、真摯に物語に向き合い、それでいてアニメならではの可能性を広げた傑作である。

これは日本映画界の収穫であろう。志の高さを評価する。

 

 < ドラマ部門 > 

ドラマ部門は、毎シーズンすべての初回に目を通して「これだ!」っていう作品を最終回までおつきあいし、そのなかでシーズンベスト3を決め、その12作品からベスト3選抜しました。

 

第1位 カーネーション

http://www.nhk-ondemand.jp/program/P201100081300000/

 

ものづくりを志す すべての人に贈られた骨太なメッセージドラマだった。

開始前は、ファッション業界のコシノ3姉妹の母の話だと聞かされていた。しかし、カーネーションはまったくそんな話ではすまなかった。糸子という、自分が信じる衣服を創り出す信念を燃えるプロデューサーの意思の物語だった。そして先代の頑固親父の呉服屋から始まる、親と子の起業家魂の継承の物語だった。

自分のなかでは、朝ドラ史上No.1であり、それが抜かれることはまずないと思う。

 

第2位 負けて勝つ

http://www.nhk.or.jp/dodra/dodrasp/about/index11.html

戦後の日本を設計(アーキテクト)することになった吉田茂の物語。

吉田が挑む大きな壁としてGHQのダグラス・マッカーサーを配した構図が印象的。

アメリカの占領政策から「負けて勝つ」という大きな設計図を書いた吉田茂が、

新憲法制定における象徴天皇制、戦争放棄、さらに朝鮮戦争を通じて、マッカーサーと命がけの戦いをしながら戦後の日本を創っていく姿に感動した。

 

「政治家はビッグアーキテクトたれ」

さて、今の政治家は100年の計の大きな設計図を持っているだろうか? そして、私たちは大きな設計図を描く意思や魂を持っているだろうか?

 

第3位 リーガルハイ

http://www.fujitv.co.jp/legal-high/index.html

 

最近のアイドル全盛のドラマ作りにおいて、本物の役者の演技をみせてもらった。

堺雅人と新垣結衣の掛け合いのスピード感、笑いのバランスもよく、正義を巡る骨太なドラマをしっかり堪能した。

 

< アニメ部門 > 

第1位 宇宙兄弟

http://www.ytv.co.jp/uchukyodai/

 

夢をあきらめないという熱い話に感動し続けた。幼い頃に宇宙飛行士に憧れた兄弟が夢をあきらめずに宇宙飛行士試験に臨む。厳しい試験中にライバルと知り合い、「ここにいたんだ!」と夢を共有する仲間を認めた回は本当に泣いた。

視聴率を気にせずにゆっくりと原作のままに展開してくれる読売テレビに感謝したい。

 

第2位 峰不二子という女

http://fujiko.tv

 

「ルパン三世」TV放映40周年を記念して制作された新テレビシリーズ。

原作とファーストシリーズにオマージュを捧げ、エロと60年代スパイ感覚、ジャズの要素が満載。

個人的にはファーストシリーズとこの峰不二子という女のみが正統ルパンだと信じている。

菊地成孔の音楽世界が爆発、初の女性監督山本沙代も独特な絵作りの冴えをみせた。

 

 

第3位 坂道のアポロン

http://www.noitamina-apollon.com

 

良い作品だった、まさに佳作。この枠は「のだめカンタビーレ」以降、音楽を素材した場合に傑出した演出をする。学園祭の「モーニン」はまさに伝説的なシーンになった。

 

次点 バクマン3

主題歌賞(ドラマ部門を含む) 新・嵐が丘 菊地成孔 峰不二子という女

http://tower.jp/item/3168216/LUPIN-the-Third-峰不二子という女-オリジナルサウンドトラック

 

サウンドトラック賞(ドラマ部門を含む)

坂道のアポロン 菅野よう子

http://www.apollon-jazz.com

 

< 書籍部門 > 

書籍部門は 実読部門(実用書/専門書など)と楽読部門(小説など) に区分けして発表します。

今年26冊読んだ事になります。昨年の40冊からさらに減りました。

Facebookでの発信量が増えるに伴い、読書時間が減っています。

 

実読部門(実用書/専門書など)

第1位 ビジネスモデルジェネレーション アレックス・オスターワルダー  イヴ・ピニュール 

http://booklog.jp/users/izumiota/archives/1/4798122971

 

ビジネスアーキテクトのための起業設計図の指南書。これほどまでに、今までの過去の文献を網羅して、

すべてをひとつにマッピングした事業設計フォーマットはなかった。理解し、使いこなすのは容易ではないかもしれないが、パワフルなことは保証する。

 

第2位 リーンスタートアップ エリック・リース 

http://booklog.jp/users/izumiota/archives/1/4822248976

 

いまの時代、起業は不確実性との戦いである。さらに投資家からの事業の蓋然性の要求との戦いでもある。

そこで生まれたのが「リーン・スタートアップ」手法である。リーンとは、無駄のない状態を指し、トヨタ方式の無駄取りに起因し、それを起業マネジメントに適用しようと考えられている。

「アイディアの構築→実用最小限プロトタイプによる計測→科学的方法に基づいた学び→方向転換判断」

という起業マネジメントの1周をいかに素早く回転させるかをテーマにしている。

不確実な時代こそ起業のチャンスだと思うルネッサンス冒険家には最適な一冊だ。

 

第3位 ブレーンステアリング ケビン・P・コイン  ショーン・T・コイン 

http://booklog.jp/users/izumiota/archives/1/4484121069 

 

思考をより生産的に「ステアリング(誘導)」する方法を紹介している。KJ法やブレインストーミングを否定しており、とても興味深い。

1.正しい質問をする

2.正しいプロセスに従う

この2つがチームを成功に導く方法であると力説する。実際に試してみたが、実に興味深い実績が出ている。

 

楽読部門(小説など)

第1位 1Q84 BOOK1-3   村上春樹

http://booklog.jp/item/1/4101001626

 

この作品で村上春樹は、「我らの作家」から真の意味で「偉大な作家」になったと実感した。

自分の時代に「古典として語られる日本人作家」が誕生したことを噛み締めて、真剣に書評活動を展開している。村上春樹の過去の作品をすべて網羅して、いかにおなじみのテーマが変奏されたかをあぶり出す趣向のためとても時間がかかっているが、気の済むまま長期スパンで遣り切ろうと考えている。

いま「キリストと洗礼者ヨハネ」「処女懐胎」をテーマに第5、第6変奏部分に取りかかっている。

 

第2位 考えない練習 小池龍之介

情報過多の現代社会から浴びせられる情報のシャワーによって考えすぎるせいで集中力が低下し、心のひらめきが生まれない。これを「思考という病」と呼び、考えるせいで人は無知になるとする著者 小池僧侶。

心を律し、正しく考えるトレーニングとして、意識して五感を使い「見る」「聞く」「書く・読む」「話す」「食べる」「触れる」「捨てる」「育てる」という無駄な思考をなくす訓練を推奨する。

 

第3位 レミゼラブル百六景 鹿島 茂

http://www.amazon.co.jp/「レ・ミゼラブル」百六景%E3%80%88新装版〉-文春文庫-鹿島-茂/dp/4167590069

 

コゼットの顔で有名な「ユーグ版」のイラストで紹介するレミゼラブルのダイジェスト。

異常に長いユーゴーの原作を当時のフランスの文化史ととともに紹介する良書です。

映画ではじめてレミゼに触れた人には絶対にオススメです。

 

< 体験部門 > 

人生を豊かにしてくれた新しい体験を紹介する部門です。

第1位 金環日蝕

自分が生きている間には二度とない金環食。絶好の観測日和となり、最初から最後までその不思議な世界を堪能させてもらった。Facebookの友達の協力もあり、いろいろな写真が集まって素敵な一日が過ごせました。

 

第2位 講談  「小猿七之助」 立川談春

落語の会を家族ではじめた今年、立川流を中心に通っている。ただ体験という意味では、落語よりも講談の話芸に見せられた。「小猿七之助」は、まったく笑うところのない凄惨な人殺しの話。

これを談春は、前置きなしでバァーーーっと聞かせる。

芸者と船頭の二人の船、闇に浮かぶ永代橋、ドォーンと水しぶきをあげる飛び込みの姿、口説きながら命乞いする芸者の色気、めくるめくように次々と情景が立ち上がってくる。

こりゃすごいもん見せられた。まったく笑えないけど、とにかくすごい。まさに芸だ。話芸だ。

 

 第3位 納棺の儀

8月になくなった叔母の葬儀で初体験。まさに「おくりびと」でした。生前の本人が決めた形で行なわれた家族葬。これが新しい葬儀のスタイルなのだと実感した。

 

< 格言部門 >

 

格言部門です。今年、出会った言葉たちです。 実際にあった人から戴いた言葉や、メールやツイッター、 本やインタビューなどから気になった言葉を集めています。 

 

第1位 道の道とすべきは常の道ならず 老子

 

第2位 リーダーの資質は知的説得力、肉体的耐久力、持続する意思自己制御能力、

    そして特に重要なのが「はったり」です。これを政治的センスというのです。 塩野七生

 

第3位 新しいアイディアを試して、その成功率が50%を越えるようだったら、

   その企業は十分に必要なリストをとっていないということになる。

   Facebook CEO シェリル・サンドバーグ 

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自分の今年を振り返り、mixiで発表してきた恒例のマイ・ベスト3ですが、

今年はfacebookに河岸を移しての発表です。

例年通り、ドラマ部門、映画部門、書籍部門、格言部門に加え

新設の体験部門と続きます。

 

長文ですが、みなさまも。ご自分の2011年の記憶とともに楽しんでみてください。

 

********** < ドラマ部門 > ********************

 

まずは、ドラマ部門。 

ドラマウォチャーとして継続してきて、はや20年。

毎シーズン、すべてのドラマの初回に目を通して

「これだ!」っていう作品を最終回まで、おつきあいしています。

今年の候補作として、オンエア時に最終回まで視聴した作品を挙げます。 

 

冬ドラマ

大切なことはすべて君が教えてくれた、スクール、URAKARA、デカワンコ 、

「バクマン」、「君に届け2」、江~姫たちの戦国~ 、ER最終シーズン

春ドラマ 

鈴木先生。アスコーマーチ、高校生レストラン、BOSS、マルモのおきて、

「グリー」

夏ドラマ 

それでも生きていく  

秋ドラマ

家政婦のミタ、僕とスターの99日、彼女が恋愛しない理由、私はシャドウ、

坂の上の雲、「バクマン2」、「ちはやふる」

 

 

第1位 それでも生きていく

http://www.fujitv.co.jp/ikiteyuku/index.html

 

15年前の幼女殺人事件を起源に、

被害者家族と加害者家族に分かれてしまった2つの家族のその後を描いた衝撃作。

この作品を、この3.11の年に制作したスタッフに拍手。

人の死を真っ正面から扱う気概を持って、テレビの禁忌を犯す覚悟で臨み、

最後までテーマに真剣に、生半可な展開にしないで、

最後は心に残るエンディングであった。

なんといっても出演陣の演技が素晴らしかった。

10年に1本の傑作。

 

第2位 鈴木先生

http://www.tv-tokyo.co.jp/suzukisensei/

 

教育の21世紀を考えるにあたり、この番組が提議した

「話し合う力の育成」はとても重要だと思う。

最終回の「鈴木裁判」における子どもたちの議論の応酬は感動的だった。

教育関係者でもたぶん、見ていない人が多いと思うので、DVDでの視聴をお勧めします。

 

自分のノート

https://www.facebook.com/note.php?note_id=182505501814368

 

 

第3位 坂の上の雲

http://www9.nhk.or.jp/sakanoue/

 

3年間、情熱が途切れずにしっかりまとめあげた制作スタッフのすべてに感謝したい。

日本という国家の「幼年期の終わり」を堂々と実写化していた。

特に最終回のバルチック艦隊との会戦におけるCGの活用レベルは、そこらの映画を凌ぐ出来だった。

日本人の誇り、日本人の夢のようなものを、きっちりと表現してくれたことを

本当にうれしく思う。

 

次点

アスコーマーチ

http://www.tv-asahi.co.jp/asuko/

 

次点をデカワンコとこれで悩んだけど、

自分が考える21世紀の職業意識と近いという意味でこちらに。

工業高校の女子高生というかつてない視点を評価。

いまの大学全入時代、他の人と同じよりも、「他の人と違う」ことを選択すべき。

武井咲の演技力の幅にも関心させられた、一年だった。

 

主題歌賞 小田和正 「東京の空」 

音楽賞 辻井伸行 「それでも生きていく」

 

「それでも生きていく」というあまりに切ないドラマに

救いを与えていた楽曲と主題歌。

音楽もドラマ同様、志の高さでほかを引き離していた。

 

********** < 映画部門 > ********************

 

続いて、映画部門です。 

 

今年は、14本を観ました。なんとか月1本というイメージ。

ノルウェイの森、アンストッパブル、ソーシャルネットワーク、

SP革命編、英国王のスピーチ、東のエデン、ブラックスワン、ツリー・オブ・ライフ、

岳、グリー3D、マネーボール、リアルスティール など

 

しかし、いい作品にはなかなか出会わなくなった。業界自体が力を失くしている証拠。

邦画ブームはそろそろ限界。テレビ発の煮直し映画はもう沢山。

映画館でお笑いライブやミュージックライブ、オペラ中継などをしている現象は無視できない。

上位は、自分の関心事である「ものづくり」が主体のセレクションになった。

 

第1位 ツリー・オブ・ライフ

http://www.youtube.com/watch?v=0abkVFrjOXY

 

映画ではなく、映像詩の最高傑作。

これは映画館で頭を空っぽにして五感で感じるべき作品。

毎回感じ取るイメージが違う万華鏡のような「芸術」だと確信している。

 

この世に「芸術」という言葉に忠実なものがあるとしたら、これはそういう存在。

アカデミー賞よりも、ダビンチやミケランジェロ、モネやモーツァルトの作品に近い。

 

自分の映画評

https://www.facebook.com/note.php?note_id=193226137408971

 

第2位 マネーボール

http://www.moneyball.jp/

 

これはプロデューサーの話だ。

自分の考えた独創的な方法で既存価値に果敢に挑戦するプロデューサーの話だ。

それが野球界を舞台にしているだけで、

僕やほかのすべての志を持ったプロデューサーと同じ道の途上の苦労話だ。

 

プロスポーツの世界では、バルセロナを創ったクライフも

アーセナルのベンゲル監督もかなり近い事をやっている。

ステーブ・ジョブズも既存価値に果敢に挑戦するプロデューサーだった。

独創的なプロデューサーは嫌われる。

「はじめに事を成す人間は、あらゆる既存勢力から批判される」からだ。

それに負けないからこそ、人は彼を評価する。

さぁ、明日に向かって顔をあげよう、

人になにを言われようと信念にむかって行動しよう。

 

自分の映画評

https://www.facebook.com/note.php?note_id=234233823308202

 

第3位 ソーシャルネットワーク

http://www.youtube.com/watch?v=HsLzKf6Bzhs

 

   5億人の友達をつなぐSNSを創ったのに、自身には恋人はおろか、友達もいないという

ユニークな新しい英雄譚を完成させたマーク・ザッカーバーグ。

 

映画は、既存の広告スキームや販売スキームを主体にしないで、

ただただ規模を大きくして、その資産価値を高めたという

新しい時代のビリオネアの誕生ストーリーを縦糸に、

彼がそれをしていく過程で巻き込まれた訴訟事件を横糸に描く。

「独創的な方法で既存価値に果敢に挑戦する」プロッデューサーは

孤独という意味でこれもマネーボールと同じく、プロデューサーの物語。

 

次点 SP 革命編

http://sp-movie.com/index.html

 

これどちらかというとドラマ部門の続きの評価なんですが、

日本の「24」がやりたいっていう純粋なスタッフと志が気持ちいいんだよね。

テレビドラマからスペシャル、野望編、革命編までの道程を含めて評価しての3位です。

拳銃のない日本のなかで首相暗殺を本気でシナリオ化しようと考えたときにこの設定は素晴らしかった。

シャアとアムロという人物配置も気に入ってました。

 

********** < 書籍部門 > ********************  

 

書籍部門に続きます。 

本は、今年40冊読んだ事になります。少ないです。

今年は読書量を意識的に落として、その分、Facebook中心に情報のキュレーションに全力で取り組んだ結果。

来年は、入出力の頃よいバランスを考えていきたい。

 

今年は、実読部門(実用書/専門書など)と楽読部門(小説など) に区分けする事にします。

 

実読部門(実用書/専門書など)

 

第1位 新しいPRの教科書 ブライアン・ソリス

http://www.umitotsuki.co.jp/book/b87074.html

 

「思いを伝える力を支援する」をテーマに活動する僕の仕事面の新しい「バイブル」。

PR2.0として、広告や広報活動にSNSなどの新しい媒体をいかに活用するかを説いている。

結局、語るべきストーリーと情熱がある人間が、

すべての媒体を活用して自分の話を聞いてくれる人々に

直接語り始める時代になったのだということ。

もはやマスコミも放送局も広告代理店もいらない。

 

 

第2位 ステーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション

http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/P48560.html

 

今年は21世紀の天才を失った年として、自分の中では記憶されるだろう。

同時代にこんな天才がいたことを誇りに思う。

 

そのジョブズのイノベーション面の革命を7つの法則としてまとめている本。

驚異のプレゼンテーションと合わせておすすめ。

法則1:大好きなことをする(キャリア)

法則2:宇宙に衝撃を与える(ビジョン)

法則3:頭に活を入れる(考え方)

法則4:製品を売るな。夢を売れ。(顧客)

法則5:1000ものことにノーと言う(デザイン)

法則6:めちゃくちゃすごい体験をつくる(体験)

法則7:メッセージの名人になる(ストーリー)

 

自分の書評

https://www.facebook.com/note.php?note_id=186437811421137

 

第3位 キュレーションの時代 佐々木俊尚

 

http://booklog.jp/special/curation/

 

「コンテンツが王の時代は終わった。これからはキュレーションの時代だ」

 

この本は、毎日僕がする電子黒板関連の

情報キュレーションの方法を教えてくれただけでなく、

その意義や、方向性まで示唆をしてくれた。

 

さらに佐々木氏は自分でも実践していて、いまでも毎日、

貴重な情報をキュレーションで発信してくれている。

 

結局、PR2.0時代になって、語るべきストーリーと情熱がある人間が、

すべての媒体を活用して自分の話を聞いてくれる人々に

直接語り始める時代になったということは、

100万人のキングの時代になったということ。

 

その乱立するキングのなかで、各々のキングに

価値を付加するのがキュレーターなのだ。

だからキュレーターが重要な時代になったのだ。

 

自分の書評

https://www.facebook.com/note.php?note_id=186528528078732

 

 

楽読部門(小説など)

 

第1位 海の都の物語 1〜6巻

http://www.shinchosha.co.jp/book/118132/

 

自分の目でヴェネツィアを視る日まで取っておいた作品。

念願かなってこの秋に、かの海の都を訪れる事ができ、無事にこの本も読了した。

ローマ人の物語と連続して読むべき塩野歴史観を堪能した。

 

自分なりのまとめとして、

ヴェネツィアの国造り、海洋国家としての戦い、

ヴェネツィア株式会社社史、ヴェネツィアの船の変遷、

土木建築からみたヴェネツィアをメモしながら読んでいた。

 

 

第2位 ローマ人の物語 世界の終焉 41〜43巻

http://www.shinchosha.co.jp/book/118191/

 

全巻読了の感動でいえば1位なのだが、さすがにこの世界の終焉は悲しい。

あの栄光のローマ帝国がキリスト教に統治される事で、

広い国土に対する統治能力がさがり、東西ローマ帝国に分かれ、

さらには蛮族にローマを凌奪される。

蛮族の統治を経て、いつの間にか消滅する古代ローマ帝国。

 

来年からふたたび初巻からハードカバーで読み直す予定。

そのテーマは「執政官におけるリーダーの器量と技」を

通史のなかでまとめ直すこと。

 

第3位 日本辺境論 内田樹

http://www.shinchosha.co.jp/book/610336/

 

これが3位に来るあたり、今年は小説の類いを全く読んでいない証拠。

商売柄、これどちらかといえば実読部門でしょう。

しかし、この本は深いです。

日本人の特質を「1周遅れのランナー」と規定し、

その貪欲なキャッチアップ指向が、日本の進化の根底にあるとしている。

しかし、それ故に日本は世界の中心になり得ないという喝破も見事。

 

お手本を中国とアメリカにしている歴史観もさすが。

さぁ、これから21世紀は、アメリカモデルを続けるのか、中国モデルにするのか?

それとも第3の選択か?

 

********** < 格言部門 > ********************

 

格言部門です。今年、出会った言葉たちです。 

実際にあった人から戴いた言葉や、メールやツイッター、 

本やインタビューなどから気になった言葉を集めています。 

 

第1位

情報教育は人の「情けに報いる」教育

ICT好事例事業企画委員 岩崎 有朋さん

 

「ICT教育」などと言う事で、この「情けに報いる」本質がなくらないようにしなければならない。 

 

 

“information” は、ラテン語の informationem が語源である。

さらにその語源は動詞 informareであり、

「心・精神に形を与える」、「整理する」、「命令する」、「教える」といった意味がある。

ウェキペディアより

 

第2位

出世する近道は、自分の周りを助ける事

パイオニアソリューションズ 原社長

 

これ、なんですよね、人生の極意って。

冷静に僕のことを観察している人が僕に忠告してくれてるということですので、真剣に考えています。

 

第3位

私たちは「魂を経験している人間」ではない

私たちは人間を経験している「魂そのもの」なのだ

 

アメリカンインディアンの教え クリス智子選

 

今年、手塚治虫の「火の鳥」の全巻に挑戦してるのですが、

この言葉に重なります。

 

 

********** < 体験部門 > ********************

 

今年から人生を豊かにしてくれる体験ということを見直す部門として新設します。

 

第1位 ヴェネツィア/ヴェローナ/ミラノ/パリ 旅行

 

4年ぶりのヨーロッパは、待望の北イタリア ヴェネト地方。

水を感じる旅でした。なにより自動車のない街は静かで鐘の音が響いていた。

ゴンドラも初体験しました。

中世以降、海洋国家ヴェネツィアに支配され、最後はパリから攻め込んだナポレオンに

占領されたヴェネト地方を巡りながら歴史の大きな流れを感じました。

 

第2位 文科省でのイベント

 

2月25日に行ったICT教育活用事業のイベントで、文科省の講堂で

前代未聞の企業展示コーナーを含む、大きなイベントを主催できたのは

自分の人生でも白眉の体験。

緊張感と終わった後の充実感は、最高だった。

 

第3位 熊本 SL人吉と山江村の皆さんとの交流

 

SL初めて乗って訪れた球磨地区は、本当に「おひとよし」。

心根のいい人たちと、とてもいいイベントができました。

こういう出会いがあるから、人生は楽しい。

 

番外

 

3月11日の東日本大震災と福島原発

 

これは、運命。

自分が生きているいる間にはいつかやってくるはずの特別な体験だった。

危機意識、ダメージコントロールのスキル、守るべき人を守る強い心、

優先事項を見抜く眼力などを、短い期間に本当に試された。

2万人に近い人が貴重な命を絶たれた中で、いまもこうして生きていることを

ある種の責任を背負う形で、運命だと思っている。

あの日を境に確実になにかが変わった、自分の中でも、日本という社会も。

変わった事をなんとか明日につなげていきたい。

「希望を心に行動を」

 


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